はじめに
第1章 異界を旅する
一、死と生の起源-イザナキとイザナミ
二、不老不死を求めて-タヂマモリ
三、永遠の命を棄てた男-浦島子
四、地獄に行った欲張り-田中真人広虫女
五、旅をしなかった男-くらもちの皇子
第2章 女と男/男と女
一、桜の女神と岩石の姉-呪詛する父
二、返されるマトノヒメ-入水する女
三、娘を認知した天皇-他人のそら似
四、松に変身したふたり-恥じる恋
五、蛇に見そめられた女-愛欲の果てに
第3章 エロ・グロ・ナンセンス
一、殉死はなかったか-埴輪の起源
二、天皇の秘かな楽しみ-殺人の快楽
三、大きな神と小さな神-くさい話
四、鬼に喰われた子どもと娘-笑われる親
五、修行僧に感応した吉祥天女-不浄の染み
第4章 スクープされた事件
一、盲目の少年と潔い男-滅びの美学
二、天と赤兄と知る-有間皇子の謀反
三、継母に殺された継子-大津皇子事件
四、額田王をめぐる二人の男-皇室スキャンダル
五、道鏡の一物-女帝の恋
第5章 揺らぐ列島、疲弊する人びと
一、記憶される災厄
二、天武朝の非常事態-地震に魅入られる
三、流行病の発生
四、国家中枢の壊滅-蔓延する「もがさ」
五、貧困と逃亡-救いとしての山上憶良
終章 苦悩する時代の物語
あとがき
日本列島古代年表