「ナチ・ドイツの帝国主義レガシーを何より象徴し、ヨーロッパ・ユダヤ人絶滅政策を極秘に推進したアウシュヴィッツ収容所。その歴史と全体構造をこれほど切れ味鋭く抉り出した書はなかった。現代史待望の訳書!」
――芝健介氏(『ヒトラー』『ホロコースト』著者、東京女子大学名誉教授)推薦!!
この地になぜ、巨大収容所が作られたのか?
110万人以上が犠牲になった大量虐殺(ホロコースト)の実態とは?
前史から戦後まで、第一人者が明かす入門書の決定版!
収容者はどんな仕事をしていたのか?
ガス室はいかにして設計されたのか?
収容所親衛隊員はどう裁かれたのか?……など
ドイツ近現代史の核心が、この一冊で掴める!
「ナチスが影響を及ぼした範囲において、これほど多くの人々が命を落とした場所はアウシュヴィッツのほかに存在しない。しかし、この収容所は最初からヨーロッパ・ユダヤ人の大量虐殺の中心地であったわけではない。
アウシュヴィッツが開設されたのは、ポーランド人の政治的敵対者を拘禁するためだった。ナチ収容所システムのなかで、アウシュヴィッツは次第に敵対者を隔離し、規律化するための数ある強制施設の一つとなった。
異例だったのは、アウシュヴィッツだけで一万に及ぶ人間の収容能力があったことだ(開戦時、その他の収容所全体でおよそ二万五〇〇〇人の収容力があった)。このような収容数の多さの理由は、征服者がポーランド支配地域において無数のポーランドの政敵を捕縛すると想定されていたからである」――「第二章 収容所」より
【本書の内容】
第1章 アウシュヴィッツという街
第2章 収容所
第3章 強制労働と絶滅
第4章 モデル都市アウシュヴィッツ
第5章 ユダヤ問題の「最終解決」
第6章 絶滅の中心地
第7章 最終局面
第8章 解放後の都市と収容所
第9章 法廷で裁かれるアウシュヴィッツ
第10章 アウシュヴィッツの嘘