夫と生きるか?
神と生きるか?
名門・細川家の嫡男として、冷たい城で厳しく育てられた忠興は愛を知らなかった。
玉 (ガラシャ) は、妻として忠興に寄り添いたいと願う。
しかし父・明智光秀の謀反により、夫婦の運命は暗転。
謀反人の娘となって幽閉された玉は、やがてキリスト教の愛に惹かれていく。
一方、忠興は玉の心を失う孤独と恐怖から、刃を振り上げ──。
本当に大切にすべきものは何だったのか。
物語は歴史上もっとも美しいラストシーンへ。
細川ガラシャと忠興、日本史上もっとも歪んだ純愛を描いた歴史小説。
著者略歴
佐藤雫 (さとう・しずく)
1988年、香川県生まれ。2019年、「言の葉は、残りて」(「海の匂い」改題) で第32回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。他の著書に『さざなみの彼方』『白蕾記』『汽笛、聞こえる』がある。