ロシアによるウクライナ侵攻、米中対立、AIをめぐる覇権争い
――いま世界では、「東」と「西」の分断がますます深まっているように見える。
本書では、いま世界で最も注目を集める哲学者の一人ユク・ホイが、そうした時代に応じるために哲学を示す。
本書が注目するのは、テクノロジーである。
AI、コンピューター、宇宙開発、デジタル技術……。
テクノロジーは私たちの生活を便利にするだけではない。
いまや国家の力や国際関係、さらには私たちが「世界」をどう捉えるかまで、大きく変えようとしている。
著者は、西洋で発達した近代科学や技術だけを「普遍的なもの」とみなすのではなく、
中国や日本を含むさまざまな文明が、それぞれ異なる仕方で自然や技術と関わってきたことに目を向ける。
本書では、AIや情報資本主義、芸術と自然、京都学派、カント、ヘーゲル、ハイデガー、
さらにはシュミットやドゥーギンの地政学まで、東洋と西洋をめぐるさまざまな問題が縦横に論じられる。
そして、東洋と西洋を固定された二つの文明として対立させるのではなく、
それぞれの違いを認めながら、その先にどのような世界を構想できるのかが平易な言葉で描かれる。