「日本人以上に日本を知り、愛した」と言われる小泉八雲。
ギリシヤで生まれ、アイルランド、イギリス、フランス、アメリカ、仏領マルティニークを経て来日。横浜、松江、熊本、神戸、東京を巡り、54歳で急逝したその全生涯を、直弟子が綴る伝記の決定版。
来日後、結婚して家族を持ち、日本の文化の真髄にふれて『知られぬ日本の面影』『怪談』『心』など数々の著作を紡ぎ出した姿が浮かび上がる。
著者は小泉家の協力のもと、国内外の資料を蒐集して本書を完成させた。
坪内逍遙、西田幾多郎らの序文、八雲夫人・小泉節子(セツ)の追懐談「思い出の記」を収録。巻末に年譜と索引を付す。
〈解説〉池田雅之
【目 次】
序
故小泉八雲氏の著作につきて(坪内逍遙)
序(西田幾多郎)
小泉八雲先生を懐ふ(内ケ崎作三郎)
一 ギリシヤからアイルランドへ
二 大叔母のてもと
三 学校生活
四 シンシナティ
五 ニューオーリンズ
六 西印度、フィラデルフィア、ニューヨーク
七 横浜から松江
八 熊 本
九 神 戸
一〇 東 京 その一
一一 東 京 その二
一二 思い出の記(小泉節子)
一三 交際と交友
一四 人、思想、芸術
一五 ヘルンの通った道
一六 著書について
一七 余 録
一八 年譜
〈解説〉 池田雅之