アウシュヴィッツ以後、正義とは誤謬である

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アウシュヴィッツ以後、正義とは誤謬である

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商品説明
私たちは何に依って善と悪を判断することができるのか。神や道徳や一般意志を拒み、ひとり〈正しさ〉を自由の可能性へと開いたハンナ・アーレント。社会学的想像力との共鳴のなかで、世界的な戦火の時代に、あらためてその強靭な思考の核心をつかみだす。


【本書「はじめに」より】
20世紀を生きたハンナ・アーレントのテクストを読み解き、その思考の強靱な一貫性を示すとともに、社会学知との共鳴を通じて、彼女の思考を「純粋政治批判(Kritik der reinen Politik)」として描き出す。もっとも簡潔にあらわすなら、本書の試みはこの一文に要約される。とはいえ、急いで注釈を入れておきたい。本書で目指したのは、社会学や社会理論の伝統的な問題構制に沿うよう、アーレントを──いかなる意味においても──恣意的に読みかえたり改変したり応用したりすることではない。あるいは、アーレントを通じてなにか社会学に資するような有益な知見をもたらそうという意図もない。ただ単純に、アーレントの残したテクスト群の有機的なつながりとその核心にあるものを、既存の社会学知の枠組みを用いて、それ自体において理解しようとする試みである。
目次
序章 アーレント「純粋政治批判」を解読する

1章 アーレント判断論をめぐって
1.アーレント思想の受容と背景/2.判断論の成立と展開/3.「政治理論」への還元

2章 ホロコーストと社会学的想像力
1.ファシズム、大衆、社会学/2.核心としての「絶滅収容所」/3.大衆社会論からの離脱/4.社会科学と「悪の凡庸さ」/5.全体主義と「事実」の位相

3章 全体主義と道徳哲学
1.始まりの場所/2.アイヒマンの弁明/3.実践知と実践理性/4.第三帝国の定言命法/5.「行為」の公共性/6.思考放棄の先へ

4章 廃墟からの公共性
1.カント『判断力批判』の発見/2.共通感覚と伝達可能性/3.趣味判断から政治的判断へ/4.共通感覚の系譜/5.リアリティとしての共通感覚/6.純化の思考

5章 排除の政治とその始源のアポリア
1.道徳哲学の誤謬/2.真理と生命の棄却/3.創設=基礎づけの革命論/4.オートポイエティック・システムとしての政治/言論/5.複数性再考

補論 真理をめぐるコミュニケーション
1.正解のない判断論/2.美学化への抵抗/3.討議倫理による批判(理論)的継承/4.合意と真理を止揚する/5.純粋政治とは何か

終章 不正を理解すること
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