【あらすじ】
時岡直志はある日、カメラマン廃業を決意する。かつては売れっ子だったが今や仕事はほとんどないのだ。妻には先立たれ、一人息子はひきこもりになってしまった。もはやアルバイトのゴミ収集を本業にするしかないと観念していた。
これが最後のカメラ仕事と腹を決め、出張に出た直志はそこで、決して逢うはずのない人物と出逢う。それは三十年前に借金苦の末に自動車事故で死んだ父だった――。
初めは他人の空似を疑う直志だったが、徐々に自身が一九九三年にタイムスリップしたことに気づきはじめる。しかもそれが父の死の四日前で……。