二つの地点の間で物を輸送する費用を最適化する「最適輸送問題」の幾何学は、20世紀後半・21世紀初頭にかけて大きく発展し、微分幾何学全体に大きな影響を与えている。また機械学習に現れる確率分布の空間の幾何学とも関係し、注目を集めている。本書はその基礎理論を丁寧に解説し、初学者がスムーズに研究の入り口に立てるようにするテキストである。
【主な目次】
1. 準備
2. 最適輸送問題
3. Monge–Kantorovich 距離関数
4. Monge の問題
5. 曲率次元条件の定義
6. 曲率次元条件の導出背景
7. 応用
A. 測度論の概観
B. リーマン多様体論の例