- 発売日:2026/09/24
- 出版社:医学書院
- ISBN:9784260029995
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循環器ジャーナル Vol.74 No.4
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商品説明
structural heart disease(SHD)に対するカテーテル治療は、現在の循環器診療において最も大きな変革を遂げている領域の一つである。わが国のSHD治療を振り返れば、経皮的僧帽弁交連切開術(PTMC)や経皮的中隔心筋焼灼術(PTSMA)などに始まり、心房中隔欠損症(ASD)などの先天性心疾患に対する閉鎖術、そして経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)の登場を契機として、弁膜症を中心にその対象は大きく広がってきた。
なかでもTAVIの進歩は目覚ましい。当初は外科手術が困難な高リスク患者に対する治療として導入されたが、その後蓄積された数多くのevidenceにより適応は低リスク患者へと拡大し、現在では大動脈弁狭窄症(AS)治療の中心的選択肢となった。一方、治療対象が若年化するにつれ、単に安全に弁を留置するだけではなく、耐久性、冠動脈アクセス、再介入までを見据えたlife-time managementが求められている。さらに二尖弁、大動脈弁閉鎖不全症、moderate ASなど、これまで治療対象として議論の余地が大きかった領域にも、新たなevidenceが次々と生まれている。
この流れは大動脈弁にとどまらない。僧帽弁閉鎖不全症に対するM-TEERは確立した治療選択肢となり、その適応は一次性僧帽弁閉鎖不全症やより進行した心不全患者へと議論が広がっている。TMVRの開発も着実に進んでいる。また、これまで薬物療法が中心であった三尖弁閉鎖不全症にもT-TEERやTTVRという新たな治療の扉が開きつつある。さらにLAAC、ASD・PFO閉鎖、HOCMに対する治療、PVL closureなどを含め、SHDという言葉が包含する領域そのものが急速に拡大している。
こうした治療の進歩は、新しいデバイスや手技を知るだけでは十分に生かすことができない。疾患の自然歴を理解し、最新のevidenceを正しく解釈したうえで、「誰を、いつ、どの治療へ導くのか」を判断することが重要である。さらにSHD診療では、画像診断、カテーテル治療、外科治療を横断し、個々の患者に最適な治療を選択するHeart Teamの役割がこれまで以上に重要となる。
本特集では、2026年現在のSHD領域における重要なテーマについて、国内外の第一線で活躍される先生方に、最新のevidenceのみならず、実際の治療戦略や手技上の工夫、今後の展望までをご解説いただいた。ご多忙のなか本企画の趣旨にご賛同いただき、貴重な原稿をご執筆いただいた先生方に、この場を借りて心より御礼申し上げたい。
SHDを専門とする医師はもちろん、日常診療で弁膜症、心不全、不整脈などの患者を診療する多くの循環器医に本特集を手に取っていただき、急速に進化するSHD領域の「現在地」を知り、明日からの診療に役立てていただければ幸いである。(企画者Editorialより)
なかでもTAVIの進歩は目覚ましい。当初は外科手術が困難な高リスク患者に対する治療として導入されたが、その後蓄積された数多くのevidenceにより適応は低リスク患者へと拡大し、現在では大動脈弁狭窄症(AS)治療の中心的選択肢となった。一方、治療対象が若年化するにつれ、単に安全に弁を留置するだけではなく、耐久性、冠動脈アクセス、再介入までを見据えたlife-time managementが求められている。さらに二尖弁、大動脈弁閉鎖不全症、moderate ASなど、これまで治療対象として議論の余地が大きかった領域にも、新たなevidenceが次々と生まれている。
この流れは大動脈弁にとどまらない。僧帽弁閉鎖不全症に対するM-TEERは確立した治療選択肢となり、その適応は一次性僧帽弁閉鎖不全症やより進行した心不全患者へと議論が広がっている。TMVRの開発も着実に進んでいる。また、これまで薬物療法が中心であった三尖弁閉鎖不全症にもT-TEERやTTVRという新たな治療の扉が開きつつある。さらにLAAC、ASD・PFO閉鎖、HOCMに対する治療、PVL closureなどを含め、SHDという言葉が包含する領域そのものが急速に拡大している。
こうした治療の進歩は、新しいデバイスや手技を知るだけでは十分に生かすことができない。疾患の自然歴を理解し、最新のevidenceを正しく解釈したうえで、「誰を、いつ、どの治療へ導くのか」を判断することが重要である。さらにSHD診療では、画像診断、カテーテル治療、外科治療を横断し、個々の患者に最適な治療を選択するHeart Teamの役割がこれまで以上に重要となる。
本特集では、2026年現在のSHD領域における重要なテーマについて、国内外の第一線で活躍される先生方に、最新のevidenceのみならず、実際の治療戦略や手技上の工夫、今後の展望までをご解説いただいた。ご多忙のなか本企画の趣旨にご賛同いただき、貴重な原稿をご執筆いただいた先生方に、この場を借りて心より御礼申し上げたい。
SHDを専門とする医師はもちろん、日常診療で弁膜症、心不全、不整脈などの患者を診療する多くの循環器医に本特集を手に取っていただき、急速に進化するSHD領域の「現在地」を知り、明日からの診療に役立てていただければ幸いである。(企画者Editorialより)
目次
I. Aortic valve
TAVIにおける現在までのevidence 志村徹郎
二尖弁に対するTAVI 土井信一郎
TAVIにおけるLifetime management 菊地進之介・松下絢介
Tav-in-Tav のこれからの動向 落合智紀
中等症大動脈弁狭窄症に対するTAVI:将来の展望とevidence 樋口亮介
血栓弁と弁の劣化に関するevidence 石津賢一
大動脈弁閉鎖不全症に対するTAVI 上岡智彦
II. Mitral valve
経カテーテル僧帽弁クリップ術(M-TEER)におけるevidence 久保俊介
一次性僧帽弁閉鎖不全症に対する経皮的治療の適応拡大に必要なevidenceとは? 清水邦彦・松本 崇
LVAD・移植を必要としうる患者の経皮的僧帽弁形成術:その適応とは 成田亮紀・天木 誠
経カテーテル僧帽弁置換術(TMVR)に関するevidence 島村和男
III. Tricuspid valve
三尖弁閉鎖不全症に対するカテーテル治療 杉浦淳史
三尖弁治療における心エコーの役割 出雲昌樹
IV. LAAC
経皮的左心耳閉鎖術(LAAC)のエビデンスとこれからの適応 中嶋正貴
経皮的左心耳閉鎖術(LAAC)後の抗凝固療法の歴史とこれから期待されること 阿佐美匡彦
V. ASD・PFO
ASD閉鎖術のevidenceと適応 三木崇史
PFO閉鎖術のevidenceと治療の実際 金澤英明
VI. HOCM
HOCMにおける薬物療法ならびにSRT―ミオシン阻害薬時代における治療戦略の再構築 高見澤 格
VII. PVL(paravalvular leakage)
paravalvular leakage(PVL)のエビデンスと経皮的PVL閉鎖術の実際 原 英彦
TAVIにおける現在までのevidence 志村徹郎
二尖弁に対するTAVI 土井信一郎
TAVIにおけるLifetime management 菊地進之介・松下絢介
Tav-in-Tav のこれからの動向 落合智紀
中等症大動脈弁狭窄症に対するTAVI:将来の展望とevidence 樋口亮介
血栓弁と弁の劣化に関するevidence 石津賢一
大動脈弁閉鎖不全症に対するTAVI 上岡智彦
II. Mitral valve
経カテーテル僧帽弁クリップ術(M-TEER)におけるevidence 久保俊介
一次性僧帽弁閉鎖不全症に対する経皮的治療の適応拡大に必要なevidenceとは? 清水邦彦・松本 崇
LVAD・移植を必要としうる患者の経皮的僧帽弁形成術:その適応とは 成田亮紀・天木 誠
経カテーテル僧帽弁置換術(TMVR)に関するevidence 島村和男
III. Tricuspid valve
三尖弁閉鎖不全症に対するカテーテル治療 杉浦淳史
三尖弁治療における心エコーの役割 出雲昌樹
IV. LAAC
経皮的左心耳閉鎖術(LAAC)のエビデンスとこれからの適応 中嶋正貴
経皮的左心耳閉鎖術(LAAC)後の抗凝固療法の歴史とこれから期待されること 阿佐美匡彦
V. ASD・PFO
ASD閉鎖術のevidenceと適応 三木崇史
PFO閉鎖術のevidenceと治療の実際 金澤英明
VI. HOCM
HOCMにおける薬物療法ならびにSRT―ミオシン阻害薬時代における治療戦略の再構築 高見澤 格
VII. PVL(paravalvular leakage)
paravalvular leakage(PVL)のエビデンスと経皮的PVL閉鎖術の実際 原 英彦
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