ロマンスの殿堂
エマ・ダーシー名作選 2
あなたの知らない娘を、
ひとりで育ててきた――。
ニコールは母がつくった借金の返済に追われていた。
金策も尽きたある夜、思いがけず元恋人クインと再会する。
2年前、愛されない苦しさに耐えきれず、彼のもとを去った。
すでに、クインの子を身ごもっているとも知らずに――。
以来、彼には何も告げず、娘をひとりで育ててきたのだ。
いまや実業家となったクインは、もう一度君が欲しいと言う。
けれど、愛してもらえなかったあの日々を忘れることはできない。
傷ついた心を守るように、ニコールは静かに条件を告げた。
「母の借金を肩代わりしてくれるなら。3カ月だけの約束で」