古来から人々は、神秘的なものの力を借りたい時に呪符を用いてきた。この信仰は現代まで形を変えて連綿と続いている。呪符信仰のルーツや変遷に、歴史・民俗の視点から迫る。新装版で登場!
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【はじめに】
平成28年(2016)、新潟県立歴史博物館では企画展「おふだにねがいを?呪符?」という展覧会を実施した(会期:4月23日~6月5日)。県内で出土する呪符木簡を現代の様々な〝おふだ〟との関連で明らかにしようというところがきっかけで企画したものであるが、最終的には、おふだにとどまらず、様々な呪的な行為や習俗にまで広がりを見せる展示となった。
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普段、当たり前のように身近にありながら、意外にそのルーツを知らない様々なまじないについて、「あぁ、そんな歴史があったのか」「昔の人も今と同じようにいろいろな願いを込めたまじないをしていたんだ」などと気付いていただけたらと考えながら、展示を作り上げていったものである。
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本書は、この企画展で作成した図録がベースになっているが、展示では「人びとを幸せにする」、すなわち災いを避けるおふだやまじないに限定して取り上げた。本書では「人びとを不幸にする」、すなわち呪いをかける行為についても新たに書き加えてある。呪うという行為はなかなか形として残らず展示にはなりにくいため、会期中に関連講座として実施したものを文章化したものである。
企画展会期中にいただいたお客様のご意見などでも、人を呪うという展示を期待されて来場されたという方が多数いらっしゃったようである。そのような方々からいただいたご意見はなかなか反映できずに申し訳ない思いであったので、このような形でまとめさせていただいた。
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同展の図録は、既に完売するなど好評で現在では入手困難になっている。本書によって多くの方々に再びおふだやまじないと人びとの暮らしの深いつながりをご紹介できることになったのは幸いである。
ぜひ、本書を通じてまじないやおふだの歴史に思いをはせていただきたい。