本巻では表面科学の開拓者たちが表面をどのように捉え,どのような視点で研究を進めてきたのかを原典に基づいて紐解き,これらの研究がどのように現在の表面科学にまで発展を遂げたかを学生や入門者にも容易に理解できるように解説している。
教科書では一言で説明されている原理・現象・材料がどのような研究を経て発見・発明されたのかを知ることは,知識の詰め込みとは異なり研究の醍醐味を知ることである。全くの未知の分野に新たな道を切り開いた独創的な研究を学ぶことは,ともすれば既知の科学の改良に捉われがちな現在の研究を見直すよい機会にもなる。
本巻を通して,現在のように表面科学の教科書もなく,高い性能をもつ実験設備もなかった時代に先人達がどのように研究に立ち向かったかを知ることで,創造的な研究とは何かを学んでいただきたい。