本書は,最先端のニュートリノ研究の解説書で,初学者にも順を追っていけばニュートリノ研究の最前線が無理なく学べるようになっている。
ニュートリノを研究することは素粒子物理学における最も重要なテーマであり,2015年のノーベル物理学賞「ニュートリノ振動の発見」(ニュートリノ質量の発見)は素粒子物理学の標準模型を超えた大発見であった。また,2002年のノーベル物理学賞「ニュートリノ天文学の開拓」は,ニュートリノによる宇宙観測の幕開けであった。本書では,素粒子の世界を探るニュートリノ実験,宇宙を探るニュートリノ観測を紹介して,ニュートリノ研究の最前線に迫る。本書の構成は1章の「はじめに」と8章の「付録」の間に,2章 素粒子物理とニュートリノ,3章 ニュートリノ質量,4章 自然ニュートリノ観測,5章 人工ニュートリノ実験,6章 ニュートリノと素粒子物理学の将来,7章 ニュートリノ測定器と最先端の研究の解説がわかりやすくまとめられている。