中小企業の私的整理手続に特化した、実践的かつ横断的な実務書。事業再生を「チーム戦」として捉え、各画面に登場する専門家が、事業再生案件にいかに臨み、何を成し遂げているのかを詳らかにする。事業再生案件の全体像と実践知を学べる実務書。各専門家の役割や求められる能力、案件の受注チャネルや獲得のためのノウハウも論及。
本書の大きな特色は、事業再生弁護士、M&Aアドバイザリー、公認会計士・税理士、不動産鑑定士、行政書士、社会保険労務士、労働弁護士、司法書士・土地家屋調査士、中小企業診断士といった多様な専門家が、それぞれの立場から役割、判断軸、実務の進め方、連携の勘所を具体的に示している点にある。これにより、法務・会計・税務だけでなく、許認可承継、従業員移籍などの労務対応、人員コスト削減、登記、不動産評価、スポンサー探索・選定など、これまで多くは取り上げられてきていない、事業再生における重要な実務場面にもスポットライトを当てている。もちろん法務・会計・税務についても、リスケジュールによる資金繰り改善、債権カットを伴う抜本的な再生、ガイドライン適用判断、デューデリジェンス、円滑な廃業支援や保証債務の整理などの実務的な論点について、いかに判断するかという視点から解説。
また、序章ではケーススタディを通じて、初動からチーム組成、手続選択、スポンサー対応、手続進行、クロージング、その後のフォローまでを時系列で描写し、事業再生案件と各専門家の登場場面・実務を俯瞰できるように構成。各章でも、専門家ごとの思考回路や心構え、案件受注の実態、現場での注意点やノウハウにまでを踏み込んで記載。
若手専門家にもわかりやすく、金融機関担当者にとっても実務の全体像をつかめる内容。