凡例
序章
1 本書の問題意識と研究意義
2 先行研究
3 本書の考察対象
4 本書の視点
5 本書の構成および各章の概要
第Ⅰ部 「南進」する女性の表象と語り
第一章 帰郷と異郷の間で揺らぐ女性の主体性――森三千代「国違ひ」と「帰去来」を中心に
はじめに
1 南洋に行き戻った日本人女性像
2 民族を超えた新しい家庭像
3 重層的な支配関係
結びにかえて
第二章 一九四〇年代における〈南進女性〉の言説の諸相――表象される〈南進女性〉と自己語りする〈南進女性〉を通して
1 文学――マスコミと「南進論」の連動
2 マスコミにおける女性の南進の推進
3 文学作品からみる〈南進女性〉の表象
4 座談会からみる〈南進女性〉の語り
結びにかえて
付録1 朝日新聞と読売新聞における「南進女性」と関連する記事 一九二〇-一九四五年
付録2 「南進女性」と関連する雑誌の記事
第Ⅱ部 女性作家の南洋体験
第三章 一九四〇年代の女性作家の作品からみる仏印像――「日仏協力」という〈帝国〉間の関係性を中心に
はじめに
1 仏印へ赴く女性作家の役割
2 「敵」か「友」か――「平和進駐」を境に
3 女性作家の描いた仏印
結びにかえて
第四章 「物見遊山」の視察行なのか――三宅艶子『比島日記』と川上喜久子『フィリピン回想』の比較を通して
1 フィリピンに徴用された作家
2 三宅艶子と川上喜久子の日記の特質
3 占領地の「女」としての特殊性
4 虚構されたフィリピンの「平和」
5 フィリピン要人との交流
結びにかえて
第五章 森三千代の仏印小説における二つの交遊――「安南」と「日本の花」を視座に
はじめに
1 「安南」における近代の明暗の狭間に生きる安南女性
2 「日本の花」――国家が描く理想的な「母」と背離する
結びにかえて
第Ⅲ部 女性作家の南洋記憶の再構成
第六章 「文明化」の暴力を剔抉する――森三千代の「豹」における改作をめぐって
はじめに
1 時代状況からみる【戦中版】と【戦後版】の位置づけ
2 【戦中版】と【戦後版】のテクストの改作
結びにかえて
第七章 「日本人女性」を模倣する被占領地女性と「西洋人」を模倣する占領地男性――小山いと子『火の女』をめぐって
はじめに
1 小山いと子の南洋体験
2 抵抗する女性から服従する女性へ
結びにかえて
第八章 南へ追われて 南でふれ合いを求めて――林芙美子の南洋小説を中心に
はじめに
1 林芙美子の南洋体験
2 南洋の記憶を語り直す
3 戦場の性
4 戦場の私的恋愛関係
結びにかえて
終章
総括
参考文献
あとがき
索引(人名/事項)