コヒーレント宇宙光通信入門

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コヒーレント宇宙光通信入門
  • 発売日:2026/05/20
  • 出版社:コロナ社
  • ISBN:9784339015034
通常価格 3,960 円(税込)
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  • 発売日:2026/05/20
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商品説明
本書では,宇宙光通信の基礎からシステム構成,装置技術,大気影響,運用,標準化までを実例を交えて体系的に解説した。重要項目を丁寧に説明し,数式の導出過程も追跡できる構成としている。著者陣の実務経験に基づいた知見を反映した入門書。

第1章「宇宙光通信への期待」では,世界的規模で進められている宇宙開発や宇宙利用の活動の事例を挙げ,これらの活動を支える宇宙光通信の必要性および課題について述べる。
第2章「電磁波の伝搬と回折」では,電磁波の空間伝搬に関する基礎事項として,偏波,干渉および回折について述べる。また,波動方程式の解となる平面波と球面波,およびガウスビームの基本モードを説明する。
第3章「宇宙光通信システム」では,宇宙光通信システムの概要,主要な構成部位である捕捉追尾系と通信系の機能・性能,ならびに基本的な設計手法について述べる。
第4章「宇宙光通信送受信器」では,コヒーレント方式の光通信を実現するうえで重要な光デバイスについて紹介した後,宇宙環境での運用で必要となる放射線の影響,および衛星運用に用いられるコマンド送受信機について紹介する。
第5章「アンテナ・捕捉追尾系」では,通信装置の構成に不可欠な光アンテナと,信号光と受信光学系の光軸間に生じた角度差を補正するための捕捉追尾機能について述べる。まず,地球を周回しながら通信相手を互いに見込む角度を算出し,光アンテナに求められる指向範囲を例示する。つぎに,光の通信回線を形成する最初の手順となる初期捕捉について説明する。また,受光した信号光の伝搬方向を補正し,高精度な捕捉追尾を実現する機能について紹介する。
第6章「大気の影響」では,大気中の光の減衰,シンチレーション現象,波面歪みといった現象の物理的メカニズムを解析し,これらが通信性能に与える影響について考察する。さらに,これらの影響を定量的にモデル化し,対策技術の基礎を探ることで,空間光通信機器の設計指針を提供することを目指す。
第7章「宇宙光通信の運用」では,宇宙機の運用について述べ,一般的な衛星運用と,光通信の運用に特有の事項について説明する。
第8章「宇宙光通信の技術標準化と研究開発動向」では,宇宙光通信の相互に接続された運用の実現に必要となるその技術標準化と研究開発動向について,光通信技術がどのような経緯を経て標準化が必要となり,どのように標準化が進められてきているのかを述べ,その技術が宇宙通信で実際に使用されている,あるいは,将来,使用されようとしているいくつかの事例を示す。なお,ここでは各宇宙機関が参加する宇宙データシステム諮問委員会における光通信に関する技術標準化に焦点を当てて解説する。
目次
1.宇宙光通信への期待
1.1 宇宙活動の状況 
 1.1.1 宇宙領域の利用 
 1.1.2 周波数分配 
 1.1.3 宇宙の環境 
 1.1.4 多層ネットワークの構築 
1.2 宇宙光通信の実施例と宇宙活動への適用 
 1.2.1 宇宙光通信実施例 
 1.2.2 宇宙光通信の適用計画 
1.3 宇宙光通信の課題 
コラム:衛星通信と宇宙通信

2.電磁波の伝搬と回折
2.1 電磁波の伝搬 
 2.1.1 波動方程式 
 2.1.2 干渉 
 2.1.3 偏波 
 2.1.4 平面波 
 2.1.5 球面波 
 2.1.6 ガウスビーム 
2.2 回折 
 2.2.1 回折理論の進展 
 2.2.2 ホイヘンス-フレネルの原理 
 2.2.3 フレネル回折 
 2.2.4 フラウンホーファー回折 
コラム:光による音声の伝送

3.宇宙光通信システム
3.1 通信システムの仕組み 
 3.1.1 通信目的 
 3.1.2 衛星間,宇宙・地上間の光通信システム 
3.2 通信機器の構成と機能 
 3.2.1 捕捉追尾系の構成と機能 
 3.2.2 通信系の構成と機能 
3.3 通信システム設計 
 3.3.1 捕捉追尾系設計 
 3.3.2 コヒーレント光通信設計 
 3.3.3 インコヒーレント光通信設計 
3.4 通信方式設計 
 3.4.1 捕捉追尾シーケンス設計 
 3.4.2 コヒーレント光通信設計 
 3.4.3 インコヒーレント光通信設計 
コラム:背景光の抑圧特性の違い

4.宇宙光通信送受信器
4.1 宇宙機搭載側の光通信機器 
 4.1.1 光通信機器構成 
 4.1.2 ドップラ周波数シフト 
 4.1.3 構成部品 
 4.1.4 放射線の影響 
 4.1.5 民生部品の活用 
4.2 機器制御用の電波通信機器 
コラム:信頼性とは?

5.アンテナ・捕捉追尾系
5.1 宇宙機に搭載する光アンテナ 
 5.1.1 光アンテナの構成 
 5.1.2 光アンテナの指向制御 
5.2 地上局の光アンテナ 
 5.2.1 光アンテナの構成 
 5.2.2 光アンテナの指向制御 
5.3 捕捉追尾の仕組み 
 5.3.1 衛星-地上間光通信の通信リンク確立手順 
 5.3.2 捕捉におけるその他の捕捉方式 
 5.3.3 精追尾における方式の比較 
5.4 捕捉追尾の例 
 5.4.1 衛星-地上間光通信 
 5.4.2 衛星-衛星間光通信 

6.大気の影響
6.1 大気による現象 
 6.1.1 大気による散乱と吸収 
 6.1.2 大気ゆらぎ 
 6.1.3 大気ゆらぎの高度モデル 
6.2 大気ゆらぎによる影響と解析 
 6.2.1 シンチレーション 
 6.2.2 シンチレーションインデックス 
 6.2.3 ビームワンダー 
 6.2.4 到来角度変動 
 6.2.5 アイソプラナティック角 
6.3 通信システムへの影響と対策 
 6.3.1 受信側における大気ゆらぎ対策 
 6.3.2 送信側における大気ゆらぎ対策 
 6.3.3 空間光通信におけるサイトダイバーシティ技術 
6.4 空間光回線設計への大気ゆらぎの適用 
 6.4.1 C2nとシンチレーションインデックスの計算 
 6.4.2 大気ゆらぎ確率分布モデル 
 6.4.3 大気ゆらぎの確率分布モデルからの適用 
コラム:大気レンズ

7.宇宙光通信の運用
7.1 宇宙通信の運用種別と構成 
 7.1.1 ハウスキーピング運用 
 7.1.2 ミッションデータ運用 
7.2 光通信技術の応用 
コラム:光通信の期待
7.3 光地上局の機能と構成 
7.4 光地上局の分散配置 
 7.4.1 雲データ解析 
 7.4.2 衛星画像解析とサイトダイバーシティ導出 
 7.4.3 環境調査と運用調整 
コラム:光通信の地上局分散
7.5 雲回避ネットワーク 
 7.5.1 雲観測と判別 
 7.5.2 ネットワーク制御 
コラム:光通信の雲回避対策

8.宇宙光通信の技術標準化と研究開発動向
8.1 宇宙光通信の技術標準化 
8.2 高速通信の必要性 
 8.2.1 周波数資源の不足 
 8.2.2 研究開発と運用実現 
コラム:光通信の背景
8.3 光通信技術の技術標準化 
 8.3.1 技術標準の範囲 
 8.3.2 技術課題 
コラム:技術標準の背景
8.4 研究開発動向 
 8.4.1 宇宙ネットワーク 
コラム:光通信技術の利用事例
 8.4.2 地上ネットワーク 
コラム:光地上局ネットワークの運用に必要なもの

付録
引用・参考文献
索引
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