【読者対象】
「音」の伝わり方について基本的な考え方や性質を学びたい高校生,高専生,大学生や社会人。
また,中学・高校の理科教師が音や波について理解を深めるのに役立つ。
【書籍の特徴】
日常では音を感覚として聞くだけで,音が波であると考えることは滅多にないだろう。しかし,音がどのように伝わるのか,あるいは音色の違いはどのように生まれるのかなどを知るには,波としての性質を理解する必要がある。本書では,高校物理でわずかにしか触れられていない音の「波」としての側面に注目し,身近な例をひきながら様々な音の伝わり方の特徴を説明する。また,ワイングラスの鳴音,沸騰音などの音についても解明する。
【各章について】
1章は音についての簡単な歴史である。
2章では,基本となる弦を伝わる波について高校レベルの数学を使って説明する。
3章では,音が伝わるとはどういうことか,音圧の大きさ,音速について述べる。
4章では,楽器や声の音色を理解する上で欠かせない定在波や固有モード,そしてスペクトルについて丁寧に解説する。
5,6,7章で,波が伝わるときに起こる屈折・透過・回折・干渉・ドップラー効果を,実験例を織り込みながら説明する。
8章では,発声や聴覚のしくみ,スピーカー・マイクの原理を説明する。
9章で,音階,ペットボトルを吹いたときの音,グラス・ハープ,水滴が水面に落ちるときの音など,身近な音について解明する。
10章では人体を診断する超音波について,11章では,水面波,地震波,宇宙で伝わる音波について紹介する。
【著者からのメッセージ】
音は誰にとっても身近な現象である。それだけにわかっているつもりでも理解していないことが多い。例えば発声はどのように起こるのか,声や楽器の音色はどうして違うのか,ペットボトルはなぜ鳴るのか,など。物理的な考え方を学ぶことで,音の多彩な現象を理解することが容易になるだろう。
【キーワード】
音,音波,超音波,音速,水面波,地震波,定在波,スペクトログラム,ドップラー効果,衝撃波,ヘルムホルツ共鳴,水滴からの音,ワイングラスの音