はじめに
第一章 交換様式論からSNSを考える
SNSは社会である
柄谷行人の交換様式論
Dという謎
霊的な力はどのようにして生じるか
過剰な交換が邪神を生む
構造機能主義という古典理論
完全な抽象物が発する霊的な力
不安定が正常であるSNS
保守という名の空虚なシニフィアン
宛名が変わった空虚なシニフィアン
空虚なシニフィアンの増殖プロセス
空虚なシニフィアンという無定義用語
革新という空虚なシニフィアン
外の世界に拡張していくB
進行する危機
矛盾を生み出し補修する
亀裂をつけ狙うプロパガンダ
柄谷の予言
衝迫としてのD
統制的理念としてのX
第二章 瓦礫の山——SNSが生み出したもの
進歩史観の復活
進歩史観が隠蔽するもの
第一幕 SNS民主主義の崩壊と炎上文化の誕生
日本における遅れた到来
暴走する正義と冤罪
第二幕 政治の分断と暴力
猛威を振るいだす陰謀論
空虚なシニフィアンによるラベリング
日本の政治空間の分断
暴力を生んだ空虚なシニフィアン
第三幕 破壊される民主主義の制度
日本において揺らぐ民主主義と選挙
同じ構造から拡大していく災厄
第三章 しらけるという倫理
無償労働を強いられるユーザー
様々な次元における「しらけるという倫理」
人間を「動物」に還元するSNS
人格を守るための情緒の供給
言葉の来歴を問う
善意が構造を温存する
企業と物神
企業における「しらける」という生存戦略
ABCと二重の物神
空虚なシニフィアンという地雷
しらけるという企業連合の可能性
第四章 時間的社会という希望
未来からの「返礼」を待つ
現在から未来への贈与
なぜ診断と記録だけでは不十分なのか
ベヒモス憲法の本質
デジタル・ルニーミードの誓い
超越論的シニフィアンとしてのX
空白を強引に埋め尽くす悪いケース(形而下化)
良いケース(形而上への留保)
空白に対する二重の態度
不完全さを引き受ける
ベヒモス憲法(草案)
欧州の規制との決定的な違い
システム暴走に関する国民・国家・プラットフォーマー・企業の共同宣言(草案)
仮説構成体をつくり社会を組み替える
未来への賭けとボトルメール
第五章 空気という名の空白
二つの怪物による挟撃
空白と空気の正体
東京電力を支配した空気
媒介者たちの「三つの裏切り」
空白としての王座に座る資格
二重の超越論的シニフィアン
日常に潜む関係性による定義
認識を贈与するために
補章 交換様式論の拡張について
生産様式を交換様式に変換する
科学としての交換様式論
霊的な力が生じるプロセス
物語を駆動する空虚なシニフィアン
DとXの分類
超時交換とD衝迫
Uの恣意性について
「正しさ」を自ら選び取る責任
原始キリスト教としての少数者
おわりに
主要参考文献
あとがき
索引