- 発売日:2018/07/25
- 出版社:人文書院
- ISBN:9784409031001
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カオスに抗する闘い ドゥルーズ・精神分析・現象学
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商品説明
すべてが壊れゆく前に生成変化を言祝いだドゥルーズは、一方で思考と観念の崩壊、つまりカオスを恐れた。すべてが壊れ不可逆な破局を迎える手前でとどまるための、ほんの少しの秩序、少しばかりのコツを探ること、それこそがドゥルーズ哲学全体を貫く「秘密の一貫性」であった。本書では、これまで前景化されることのなかったこの問いを全面化し、ドゥルーズ哲学全体を体系的に読解するとともに、敵とされてきた精神分析、現象学との理論的交錯を描きだす。人が生まれ、老い、死んでゆく、敗北を余儀なくされた闘いのなかの絶望と希望、哲学的な問いを人生の問いへと昇華させる、俊英の渾身作ついに刊行。「ドゥルーズは、そのキャリアの過程で、自身がカオスと呼ぶものをめぐって、何らかの態度変更とでも呼びうるものを行ったのだろうか。彼は、若き日に肯定した生や経験の創造性を、老年において放棄し、むしろ私たち――とりわけ他ならぬ彼自身――を保護する秩序を希求するようになったのだろうか。これは哲学研究上の問いであると同時に、人生をめぐる問いでもある。それゆえ、単純な肯定でも、単純な否定でも、答えにならないだろう。私たちは、この問いを入り口にして、この哲学者の人生に思いを馳せながら、しかしあくまで哲学研究として、本書をはじめることにしたい。」(本書より)
目次
序論1 二つのカオス2 主題と理由3 前提的注解4 ドゥルーズ・精神分析・現象学5 構成第Ⅰ部 システム第一章 差異と反復1 時代の空気2 差異――シミュラクル3 反復――永劫回帰第二章 流産する非時間1 時間の第一の総合2 幼生の主体、崩潰した自我、疲労3 時間の第二の総合の要請4 時間の第二の総合5 時間の第三の総合の要請6 時間の第三の総合7 システムとカオス8 『意味の論理学』へ第三章 表面と深層の無意味1 『意味の論理学』の位置づけとその特徴2 『意味の論理学』のトポグラフィ3 命題の三つの次元から第四の次元へ4 第二次組織の構造5 超越論的領野6 深層における言葉と身体第Ⅱ部 器官なき身体第四章 単為発生と第二の起源――無人島と他者なき世界1 無人島――想像力による人間の飛躍2 他者とは何か――最初期論文における3 他者とは何か――「ミシェル・トゥルニエと他者なき世界」における4 他者なき世界――「神経症をたしかに経由し精神病をかすめる冒険」5 倒錯の論理学に向けて第五章 否定・否認・排除――倒錯の論理学1 倒錯の文脈2 変換論から批評と臨床へ3 サディズムと純粋否定4 マゾヒズムと否認5 父の「排除」?6 精神分析における「排除」の概念7 否認と排除の並立の意味8 死のまったく別の次元第六章 出生外傷から器官なき身体へ1 動的発生論とメラニー・クラインの位置づけ2 メラニー・クラインと「態勢」の理論3 メラニー・クラインにおける「完全さ」と「全体性」の密輸入4 否認、再び5 出生外傷から器官なき身体へ6 器官なき身体の栄光とは何か7 器官なき身体とカオスに抗する闘い第Ⅲ部 モニュメント第七章 シニフィアンと〈形象〉1 シニフィアンの行方2 ラカンにおけるシニフィアン連鎖と記憶形成3 ドゥルーズにおけるマルコフ連鎖の概念化4 シニフィアンから〈形象〉へ5 肉塊への慈悲6 リズム、器官なき身体、ヒステリー第八章 担われなければならない肉1 絵画における形象と感覚2 諸感官の統一と現象的身体3 知覚と感覚4 病者から絵画へ5 感覚の存在と肉6 担われなければならない肉7 黄泉の国、民衆の幻視 第九章 モニュメントの行為としての仮構1 哲学=潜在的/科学=現働的2 芸術=可能的?3 芸術は保存する4 標5 老い6 モニュメントの行為としての仮構7 来るべき民衆結論あとがき人名索引
カオスに抗する闘い ドゥルーズ・精神分析・現象学
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