• 発売日:2022/09/12
  • 出版社:人文書院
  • ISBN:9784409041215

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鶴見俊輔の言葉と倫理

鶴見俊輔の言葉と倫理

通常価格 4,950 円(税込)
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商品説明
鶴見哲学の中心へ

哲学と市民運動をまたぎ、戦後日本に巨大な足跡を残した鶴見俊輔。しかし、その平明な語り口とは裏腹に、思想の本質は捉えがたく、謎に包まれている。鶴見は今も読まれるべきなのか、もちろんそうだ。残された膨大な言葉の数々に分け入り、単純化を避けつつ独自の視点から思想の可能性をつかみ出し、現代の倫理として編み直す。鶴見俊輔生誕100年、気鋭の哲学者によりついに書かれた決定的論考。

「鶴見俊輔の哲学に価値があるのだとすれば私はあると思うが、彼の言葉を、そんなよそよそしい位置に放っておかずに、深く、適切に読み解くことで、彼の知的遺産をきちんと相続した方がいい。私が本書で試みるのは、彼の言葉を深く解釈し、現代の私たちが生きうる倫理へと再編集することであり、その仕事を通じて、彼の哲学を知的遺産として批判的に継承することだ。まともに読み解くことなしに、鶴見の言葉を、私たちの時代の経験に変えることはできない。」(本書より)

◎目次
はじめに

導入 ハックルベリー・フィンと悪の自覚エピソード、(再)編集、境界  
 一 「よし、それじゃあぼくは地獄へ行こう」
 二 読み、つかみ、憶え、編集する「語る」のではなく「示す」
 三 鶴見俊輔の言葉を再編集するという方法
 四 「根っこにハックルベリー・フィンの伝統が生きている」
 五 「文明を横に観て、そのそばをすりぬけてゆく」
 六 「二つの世界を往復する人間、境界線上に立つ人間」
 七 「聞いている方にはわからない時もある」
 八 「ちゃんと読む」という扱いを受けてこなかった思想家
 九 本書の構成

鶴見俊輔小伝  

第一部 書く、読む、書く  

第一章 鶴見俊輔は、なぜ作文が知的独立性の問題だと考えたのか生活綴方、想像力、アナキズム、期待と回想
 一 天才と秀才はどう違うのか桑原武夫の鶴見評
 二 理論と実感の隘路生活綴方と、一九五六‐五八年の鶴見
 三 詩的想像力の方へ佐藤忠男の生活綴方論
 四 The Exactness is a Fake. 言葉選びという倫理的課題について
 五 アナキスト、ソローの森での生活記録準拠枠としての過去
 六 原体験への誠実さ期待と回想
 七 矛盾の認識から、矛盾の吟味へ

コラム1 消極的であることほど難しいことはないネガティヴ・ケイパビリティ  

第二章 鶴見俊輔は、なぜ自分の解釈理論を実践できなかったか学びほどき、多元的自己、個人史的読解、エピソードという方法
 一 書くことか…
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