巨人の左の主戦投手として活躍した後、35歳でメジャーリーグへ挑戦し、1年目に10勝8セーブという万能な活躍を見せた高橋尚成氏。その成功の背景には、どのような考え方と準備があったのか。
高校時代の甲子園出場、東芝での都市対抗野球優勝など、アマチュア時代から第一線での経験を重ね、長く活躍してきた選手は決して多くない。高橋氏については、世間では「明るいお調子者」「天真爛漫な天然キャラ」というパブリックイメージが定着しているが、その実像は、自身の能力を客観的に見極め、組織内での立ち位置を見誤らない判断を、強いメンタルのもとで積み重ねてきた人物である。
本書は、単なる元プロ野球選手の回顧録や技術書ではなく、著者自身の内面、特にメンタル面に踏み込み、その思考や選択を率直に語る一冊である。これまでの経験を通じて培ってきた思考法、対話術(コミュニケーション)、環境への適応力、メンタル管理(いわゆる鈍感力)、そしてキャリアの捉え方について、具体的なエピソードを交えながら解説する。野球ファンはもちろん、社会生活上でも参考になる、生存戦略として多くの人に向けた内容とする。