- 発売日:2026/09/04
- 出版社:青林書院
- ISBN:9784417019084
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事例解説 婚姻費用・養育費ー裁判実務における判断基準と考慮要素ー
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商品説明
元裁判官によるケーススタディ、第二弾!
■標準算定方式ではカバーしきれない特別事情(高額所得、私立学校の学費、
住宅ローンなど)にも妥当する実践的な考え方・考慮要素について詳解。
■令和6年改正民法(情報開示命令、養育費の先取特権、法定養育費の創設など)
に対応、新しい実務のポイントや留意点を解説!
■標準算定方式ではカバーしきれない特別事情(高額所得、私立学校の学費、
住宅ローンなど)にも妥当する実践的な考え方・考慮要素について詳解。
■令和6年改正民法(情報開示命令、養育費の先取特権、法定養育費の創設など)
に対応、新しい実務のポイントや留意点を解説!
目次
第1章 婚姻費用分担義務
➶事例1-1 婚姻費用分担請求権の根拠
1 婚姻費用分担請求権の根拠
(1) 民法760条と民法752条の関係
(a) 民法760条による婚姻費用分担義務
(b) 民法752条の夫婦間の扶助義務
(c) 婚姻費用分担義務と夫婦間の扶助義務との関係
(2) 実務の運用
2 婚姻費用分担義務の程度
(1) 婚姻関係破綻の婚姻費用への影響
(a) 事実上の離婚の場合は分担義務が消滅するとの説
(b) 婚姻関係破綻後は生活扶助義務となるとの説
(c) 破綻の程度によって分担義務に差を設ける説
(d) 破綻又は別居後も生活保持義務があるとする説
(e) 実 務
(2) 破綻又は別居が分担義務に影響を与えない根拠
3 婚姻費用分担請求権の成立
4 事例の検討
(1) 婚姻関係の成立
(2) 免除減額事由の有無
➶事例1-2 有責配偶者の婚姻費用分担請求権
1 有責配偶者の婚姻費用分担請求
(1) 有責配偶者の婚姻費用分担請求の可否
(a) 破綻によって分担義務が軽減されるとする説
(b) 有責配偶者からの請求を信義則違反として制限する説
(c) 有責性の程度を分担額の算定に斟酌するとの説
(2) 有責性の婚姻費用分担への影響
(a) 有責配偶者の請求
(b) 双方に責任が認められる場合
(3) 有責性の審理
(a) 有責性の審理の程度
(b) 解明できない場合の処理
2 事例の検討
(1) 有責行為としての不貞行為
(2) Xの有責性の有無
➶事例1-3 婚姻費用の内容
1 婚姻費用の内容
(1) 婚姻費用の意味
(2) 問題となる費用
(a) 夫婦の婚礼費用
(b) 住居関係費
(c) 出産費用
(d) 子の監護費用等
(e) 家事使用人の報酬等
(f) 婚姻解消費用
(g) 保険掛金
2 婚姻費用分担の方法
3 事例の検討
(1) Xが有責配偶者であるかどうか
(2) 各費用の分担
(a) 別居に伴い生じた費用
(b) 子の出産費用
➶事例1-4 離婚後の分担義務
1 離婚後の婚姻費用分担請求
(1) 財産分与事件が先行しない場合
(a) 消 滅 説
(b) 転 化 説
(c) 存 続 説
(d) 当事者離婚後の婚姻費用分担請求
(2) 財産分与が先行する場合
(a) 先行する財産分与が婚姻費用の清算を含めていないことが明白な場合
(b) 先行する財産分与が婚姻費用の清算を含めて定められている場合
(c) 先行する財産分与が婚姻費用の清算に触れていない場合
2 事例の検討
第2章 養育費分担義務
➶事例2-1 養育費分担義務の根拠と分担義務の対象となる子
1 養育費分担義務の根拠・内容
2 養育費分担事件の当事者
(1) 当 事 者
(2) 養育費の対象となる子
3 生物学上の父子関係がない子
(1) 養育費分担義務の対象
(2) 推定の及ばない子
(a) 民法772条の推定の制限
(b) 判例実務
(c) 推定が及ばないことの効果
4 令和4年の嫡出推定制度の改正
(1) 改正の趣旨
(2) 嫡出推定に関する改正の内容
5 事例の検討
(1) 養育費分担義務の存在
(2) 権利濫用の可能性
(a) 養育費分担請求が権利濫用となる場合
(b) 本件事例において権利濫用が認められる可能性
➶事例2-2 推定されない嫡出子の養育費の分担義務
1 戸籍の記載とその訂正
(1) 出 生 届
(2) 戸籍訂正の手続
(a) 家庭裁判所の許可による戸籍訂正①(戸籍法113条)
(b) 家庭裁判所の許可による戸籍訂正②(戸籍法114条)
(c) 確定判決による戸籍訂正(戸籍法116条)
(d) 職権による戸籍訂正
(3) 推定を受けない子
(a) 推定されない嫡出子
(b) 改正後の推定されない嫡出子
2 事例の検討
(1) 改正法施行前の場合
(2) 改正法施行後の場合
第3章 婚姻費用・養育費の支払の始期・終期
➶事例3-1 婚姻費用分担の始期
1 婚姻費用分担の始期
(1) 婚姻費用分担始期の運用
(2) 婚姻費用分担の始期が請求時より遡る場合
2 事例の検討
➶事例3-2 養育費分担の始期
1 養育費分担の始期
2 認知した子の養育費分担の始期
3 認知事件と養育費分担事件の併合の可否
4 事例の検討
➶事例3-3 分担の終期
1 婚姻費用分担の終期
2 養育費分担の終期
3 事例の検討
(1) 医学部生
(2) 法科大学院生
(3) 高校卒業後自立しない場合
第4章 標準算定方式
➶事例4-1 標準算定方式
1 婚姻費用・養育費算出の考え方
(1) 婚姻費用算出の考え方
(a) 生活保持義務としての婚姻費用
(b) 算定方式の変遷
(2) 養育費算出の考え方
(a) 父母の分担義務
(b) 子のために必要な額
(c) 分担の割合
(d) 算定方式の一般的な方法
2 標準算定方式
(1) 標準算定方式の提案
(a) 簡易迅速な算定方式の必要
(b) 標準算定方式・標準算定表の提案
(2) 標準算定方式の内容
(a) 標準算定方式の考え方
(b) 基礎収入の算出
(c) 生活費指数
(d) 高等学校等就学支援制度等
(e) 算定方法
3 事例の検討
(1) 標準算定表の利用の方法
(2) 子の生活費指数が2区分とされた理由
(3) 本件事例での検証
(a) 標準算定方式による算出の結果
(b) 養育費中の子の教育費部分
(c) 算定方法の合理性
(d) 結 論
➶事例4-2 権利者の収入が義務者より多い場合の養育費の算出方法
1 権利者の収入が義務者のそれより多い場合の養育費算定の考え方
2 低収入者の分担義務
3 事例の検討
(1) 各方式による算出結果
(a) 義務者基準説
(b) 高収入者基準説
(c) 父母同居基準説
(d) 標準算定方式
(2) 各方式の比較検討
第5章 収入の認定
➶事例5-1 収入認定
1 収入の認定
(1) 算定の基礎とすべき収入
(2) 給与所得者の収入の認定
(3) 事業所得者の収入の認定
(4) 義務者がその収入の開示に協力的でない場合
(a) 収入の開示義務
(b) 開示命令
(c) 収入の認定方法
2 収入となし得るか問題となるもの
(1) 親族からの援助
(2) 公的な給付金
(a) 生活保護費
(b) 児童手当・児童扶養手当
(c) 就学支援金等
(d) 障害年金
(3) 資 産
(a) 原則不考慮
(b) 資産を収入に加えるべき場合
(c) 資産の性質の考慮
(4) 債 務
3 事例の検討
➶事例5-2 退職者の収入
1 退職者の収入
(1) 失業中の収入
(a) 失業手当
(b) 退 職 金
(c) 合理性のない退職
(2) 退職者の収入の認定
(a) 考慮の方法
(b) 収入の認定
(3) 定年退職者
(a) 退職金がそれほど多くはない場合
(b) 義務者が退職後就職しない場合
2 事例の検討
➶事例5-3 異なる性質の収入の扱い
1 婚姻費用・養育費の算定の原資たる収入
2 特有財産の果実
3 異なる性質の収入の扱い
(1) 換算の必要
(2) 換算の方法
(a) 事業収入の給与収入への換算
(b) 給与収入の事業収入への換算
(c) 職業費がかかっていない収入の換算
4 事例の検討
➶事例5-4 副業の赤字
1 複数の収入源
(1) 複数の事業を行う場合 (2) 給与所得と事業所得がある場合
(a) 損失を考慮して算定するとの考え方
(b) 事業所得をゼロとして算出する考え方
(c) 標準算定方式の考え方
2 事例の検討
➶事例5-5 収入の擬制
1 収入を擬制する必要
2 潜在的稼働能力を肯定できる基準
3 潜在的稼働能力が認められる類型(特段の事情がある場合)
(1) 無職又は低い収入に甘んじている場合
(2) 転職による収入減少
(3) 故意に収入を低くするなどの場合
4 事例の検討
第6章 特別事情の考慮
➶事例6-1 教育費の加算
1 特別事情
(1) 特別事情を考慮する場合
(2) 特別事情としての教育費の必要
2 教育費の分担
(1) 教育費の分担義務
(a) 分担の対象となる教育費の範囲
(b) 分担が問題となる教育費
(2) 分担額の算出
(a) 超過分担部分の算出方法
(b) 分担の方法
3 事例の検討
(1) 養育費における追加分担すべき教育費
(a) 第1の方法
(b) 第2の方法
(c) 第3の方法
(d) 第4の方法
(e) ま と め
(2) 婚姻費用における追加分担すべき教育費
(a) 第1の方法
(b) 第2の方法
(c) 第3の方法
(d) 第4の方法
(e) ま と め
➶事例6-2 住宅ローンの考慮
1 住宅ローンの考慮
(1) 特別経費としての住居関係費
(2) 住宅ローンがあるという事情
(a) 養育費に対する影響の可能性
(b) 婚姻費用に対する影響の可能性
(c) 住宅ローンを考慮する必要がある場合
2 事例の検討
(1) 本件事例の住宅ローン支払の性質
(2) 婚姻費用の計算
(a) Yが住宅ローンを支払っていた期間
(b) Yが住宅ローン支払を中止した後の期間
(c) 結 論
(3) YのXに対する建物明渡請求等
(a) 夫婦の一方が他方所有建物に居住する関係
(b) 明渡請求等の可否
➶事例6-3 高額所得者の分担
1 高額所得者の婚姻費用分担
(1) 標準算定表の最高額を上限とする方法
(2) 基礎収入割合を修正する方法
(a) 公租公課を含む全体の基礎収入割合を修正する方法
(b) 公租公課は実額とし、職業費、特別経費の割合を修正する方法
(3) 貯蓄率を控除する方法
(a) 公租公課、職業費、特別経費に加えて貯蓄率を控除する方法
(b) 前記(a)の公租公課を実額とする方法
(4) 同居中の生活レベル等から算定する方法
(5) 総合考慮の必要
2 事例の検討
(1) 特別事情を考慮しない算定
(2) 特別事情を考慮した場合
第7章 婚外子、連れ子がいる場合の婚姻費用等・再婚後の養育費の計算
➶事例7-1 義務者が婚外子を認知した場合の婚姻費用
1 認知した子が存在する場合の婚姻費用の算定
(1) 認知した子の扱い
(a) 認知した子を義務者の被扶養家族とする場合
(b) 認知した子の監護費用請求の信義則違反の可否
(2) 算定方法
(a) 義務者が認知した子と同居してその監護費用を負担する場合(認知した子の母親と同居する場合を含む)
(b) 義務者と認知した子は同居せず、義務者が定額の養育費を送金する場合
(c) 義務者が認知した子の養育費を支払うが、その額が定まっていない場合
(d) 義務者が認知した子の養育費を支払っていない場合
2 認知した子が存在する場合の養育費の算定
(1) 認知した子の扱い
(2) 算定方法
3 事例の検討
(1) 認知した子の扱い
(2) 算 定
(a) 前提事項
(b) 義務者が不貞相手との間の子を認知しても、これをもって権利者に対する分担額を減額すべきでないとする見解
(c) 認知した子を被扶養者から除外しない見解
(d) 現実の支払額5万円を基礎収入から控除する方法
(e) 結 論
➶事例7-2 再婚の義務者、権利者に前婚の連れ子が存在する場合
1 分担の方式
2 事例の検討
➶事例7-3 義務者が離婚後に再婚した場合の養育費の算定
1 義務者の再婚による家族関係の変化
2 義務者が再婚した場合の養育費の算定
(1) 再婚相手との間に子が存在しない場合
(a) 考 え 方
(b) 実務的処理
(2) 再婚相手との間に子が存在する場合
(a) 再婚相手に収入等がない場合
(b) 再婚相手に収入がある場合
3 事例の検討
(1) 被扶養者の範囲
(2) 当事者の基礎収入
(3) 計算結果
第8章 事情変更
➶事例8-1 事情変更の要件
1 事情変更の意味等
(1) 事情変更による変更が認められる趣旨
(2) 事情変更の要件
(a) 事情の変更があること
(b) 予見の範囲外であること
(c) 事情の変更が当事者の責めに帰すべからざる事由によって生じたこと
(d) 合意等のとおりの履行を強制することが著しく公平に反すること
(e) 手続上信義則違反でないこと
(3) 事情変更事由
(a) 収入の増減
(b) 予期しない支出の増加
(c) 子の成長
(d) 義務者の再婚
2 事例の検討
(1) 申立ての適否
(2) 事情変更事由としての再婚等
(a) 合意後短期間でされた再婚
(b) 予見範囲内の再婚
(c) 再婚相手の子との養子縁組
(d) 再婚相手との間に実子が誕生した場合
(3) 本件事例への当てはめ
➶事例8-2 事情変更の有無
1 事情変更の有無の判断
2 事例の検討
➶事例8-3 事情変更後の算定方法
1 事情変更がある場合の算定の方法
(1) 考 え 方
(2) 算定の基礎とすべき事情
(3) 従前の合意等の額と標準算定方式による試算額との間に格差がある場合
2 事例の検討
➶事例8-4 権利者が再婚し、子が再婚相手と縁組した場合
1 子が他の養子となった場合における実親の扶養義務
2 実親が扶養義務を負担する基準
(1) 養親家庭の負担能力が不十分な場合
(a) 最低生活費基準説
(b) 標準生計費基準説
(c) 余裕額基準説
(d) 生活保持義務基準説
(e) 最低生活費を修正する説(実務)
(2) 実親と子の関係性から一定の分担義務を認める見解
3 事情変更事由としての縁組
4 事情変更となる場合
(1) 免除事由か減額事由か
(2) 変更の始期・遡及
(3) 過払養育費の清算
(a) 過払養育費の額
(b) 過払額の清算
5 事例の検討
(1) 実親の養育費負担義務の有無
(2) 減額の始期と清算方法
(3) 離 縁
(a) 離縁の効果
(b) 縁組解消が仮装の場合
第9章 分担義務の履行確保
➶事例9-1 当事者間の合意の履行を求める調停・審判
1 当事者間の合意の履行を求める調停・審判
2 従前の合意の再検討を求める調停・審判の可否
3 債務名義のある合意の変更
4 事例の検討
➶事例9-2 合意書面による先取特権の行使
1 これまでの当事者間の合意に基づく強制執行
2 養育費債権に対する先取特権付与
(1) 先取特権付与の趣旨
(2) 養育費の先取特権の内容
3 扶養義務等に係る債権による債権差押命令申立て
(1) 債務名義による差押え等
(a) 債権差押命令の申立て
(b) 申立ての効果等
(c) 配当要求
(d) 定期金債権による差押えの特例
(e) 差押禁止債権の範囲についての特例
(2) 先取特権による差押え
(a) 債権差押命令の申立て
(b) 申立ての効果
(c) 配 当
(d) 扶養義務債権による差押えの特例
4 情報開示手続等
(1) 市区町村等への債務者の給与債権に係る情報提供命令
(a) 債務者の給与債権に係る情報
(b) 執行手続のワンストップ化
5 事例の検討
➶事例9-3 法定養育費
1 法定養育費制度
(1) 法定養育費制度の新設
(a) 制度の内容
(b) 制度の趣旨
(2) 法定養育費の性質
2 法定養育費の要件・効果等
(1) 法定養育費の権利者・義務者
(2) 法定養育費の要件
(a) 離婚時に養育費の取決めをしていないこと
(b) 権利者が離婚の時から引き続きその子の監護を主として行うものであること
(3) 法定養育費の始期
(4) 法定養育費の終期・支払期
(a) 法定養育費の終期
(b) 法定養育費の支払期
(5) 法定養育費の額
3 法定養育費の支払拒絶、支払義務の免除及び支払の猶予
(1) 法定養育費の支払拒絶の方法
(a) 家庭裁判所への申立て
(b) 一般先取特権に基づく差押えがされた場合
(2) 支払能力の有無等
4 調停等における分担の定め方
(1) 担保権実行のない場合の増額分担
(2) 担保権実行が先行している場合の増額分担
(3) 免 除 等
5 事例の検討
(1) 手 続
(2) 増額が認められる場合
(a) 法定養育費を包含して定める場合
(b) 法定養育費を除外して定める場合
(3) 養育費を減額する場合
(a) 先取特権による担保権実行が先行しない場合
(b) 先取特権による担保権実行が先行する場合
(4) 差押えの取消し
事項索引
判例索引
➶事例1-1 婚姻費用分担請求権の根拠
1 婚姻費用分担請求権の根拠
(1) 民法760条と民法752条の関係
(a) 民法760条による婚姻費用分担義務
(b) 民法752条の夫婦間の扶助義務
(c) 婚姻費用分担義務と夫婦間の扶助義務との関係
(2) 実務の運用
2 婚姻費用分担義務の程度
(1) 婚姻関係破綻の婚姻費用への影響
(a) 事実上の離婚の場合は分担義務が消滅するとの説
(b) 婚姻関係破綻後は生活扶助義務となるとの説
(c) 破綻の程度によって分担義務に差を設ける説
(d) 破綻又は別居後も生活保持義務があるとする説
(e) 実 務
(2) 破綻又は別居が分担義務に影響を与えない根拠
3 婚姻費用分担請求権の成立
4 事例の検討
(1) 婚姻関係の成立
(2) 免除減額事由の有無
➶事例1-2 有責配偶者の婚姻費用分担請求権
1 有責配偶者の婚姻費用分担請求
(1) 有責配偶者の婚姻費用分担請求の可否
(a) 破綻によって分担義務が軽減されるとする説
(b) 有責配偶者からの請求を信義則違反として制限する説
(c) 有責性の程度を分担額の算定に斟酌するとの説
(2) 有責性の婚姻費用分担への影響
(a) 有責配偶者の請求
(b) 双方に責任が認められる場合
(3) 有責性の審理
(a) 有責性の審理の程度
(b) 解明できない場合の処理
2 事例の検討
(1) 有責行為としての不貞行為
(2) Xの有責性の有無
➶事例1-3 婚姻費用の内容
1 婚姻費用の内容
(1) 婚姻費用の意味
(2) 問題となる費用
(a) 夫婦の婚礼費用
(b) 住居関係費
(c) 出産費用
(d) 子の監護費用等
(e) 家事使用人の報酬等
(f) 婚姻解消費用
(g) 保険掛金
2 婚姻費用分担の方法
3 事例の検討
(1) Xが有責配偶者であるかどうか
(2) 各費用の分担
(a) 別居に伴い生じた費用
(b) 子の出産費用
➶事例1-4 離婚後の分担義務
1 離婚後の婚姻費用分担請求
(1) 財産分与事件が先行しない場合
(a) 消 滅 説
(b) 転 化 説
(c) 存 続 説
(d) 当事者離婚後の婚姻費用分担請求
(2) 財産分与が先行する場合
(a) 先行する財産分与が婚姻費用の清算を含めていないことが明白な場合
(b) 先行する財産分与が婚姻費用の清算を含めて定められている場合
(c) 先行する財産分与が婚姻費用の清算に触れていない場合
2 事例の検討
第2章 養育費分担義務
➶事例2-1 養育費分担義務の根拠と分担義務の対象となる子
1 養育費分担義務の根拠・内容
2 養育費分担事件の当事者
(1) 当 事 者
(2) 養育費の対象となる子
3 生物学上の父子関係がない子
(1) 養育費分担義務の対象
(2) 推定の及ばない子
(a) 民法772条の推定の制限
(b) 判例実務
(c) 推定が及ばないことの効果
4 令和4年の嫡出推定制度の改正
(1) 改正の趣旨
(2) 嫡出推定に関する改正の内容
5 事例の検討
(1) 養育費分担義務の存在
(2) 権利濫用の可能性
(a) 養育費分担請求が権利濫用となる場合
(b) 本件事例において権利濫用が認められる可能性
➶事例2-2 推定されない嫡出子の養育費の分担義務
1 戸籍の記載とその訂正
(1) 出 生 届
(2) 戸籍訂正の手続
(a) 家庭裁判所の許可による戸籍訂正①(戸籍法113条)
(b) 家庭裁判所の許可による戸籍訂正②(戸籍法114条)
(c) 確定判決による戸籍訂正(戸籍法116条)
(d) 職権による戸籍訂正
(3) 推定を受けない子
(a) 推定されない嫡出子
(b) 改正後の推定されない嫡出子
2 事例の検討
(1) 改正法施行前の場合
(2) 改正法施行後の場合
第3章 婚姻費用・養育費の支払の始期・終期
➶事例3-1 婚姻費用分担の始期
1 婚姻費用分担の始期
(1) 婚姻費用分担始期の運用
(2) 婚姻費用分担の始期が請求時より遡る場合
2 事例の検討
➶事例3-2 養育費分担の始期
1 養育費分担の始期
2 認知した子の養育費分担の始期
3 認知事件と養育費分担事件の併合の可否
4 事例の検討
➶事例3-3 分担の終期
1 婚姻費用分担の終期
2 養育費分担の終期
3 事例の検討
(1) 医学部生
(2) 法科大学院生
(3) 高校卒業後自立しない場合
第4章 標準算定方式
➶事例4-1 標準算定方式
1 婚姻費用・養育費算出の考え方
(1) 婚姻費用算出の考え方
(a) 生活保持義務としての婚姻費用
(b) 算定方式の変遷
(2) 養育費算出の考え方
(a) 父母の分担義務
(b) 子のために必要な額
(c) 分担の割合
(d) 算定方式の一般的な方法
2 標準算定方式
(1) 標準算定方式の提案
(a) 簡易迅速な算定方式の必要
(b) 標準算定方式・標準算定表の提案
(2) 標準算定方式の内容
(a) 標準算定方式の考え方
(b) 基礎収入の算出
(c) 生活費指数
(d) 高等学校等就学支援制度等
(e) 算定方法
3 事例の検討
(1) 標準算定表の利用の方法
(2) 子の生活費指数が2区分とされた理由
(3) 本件事例での検証
(a) 標準算定方式による算出の結果
(b) 養育費中の子の教育費部分
(c) 算定方法の合理性
(d) 結 論
➶事例4-2 権利者の収入が義務者より多い場合の養育費の算出方法
1 権利者の収入が義務者のそれより多い場合の養育費算定の考え方
2 低収入者の分担義務
3 事例の検討
(1) 各方式による算出結果
(a) 義務者基準説
(b) 高収入者基準説
(c) 父母同居基準説
(d) 標準算定方式
(2) 各方式の比較検討
第5章 収入の認定
➶事例5-1 収入認定
1 収入の認定
(1) 算定の基礎とすべき収入
(2) 給与所得者の収入の認定
(3) 事業所得者の収入の認定
(4) 義務者がその収入の開示に協力的でない場合
(a) 収入の開示義務
(b) 開示命令
(c) 収入の認定方法
2 収入となし得るか問題となるもの
(1) 親族からの援助
(2) 公的な給付金
(a) 生活保護費
(b) 児童手当・児童扶養手当
(c) 就学支援金等
(d) 障害年金
(3) 資 産
(a) 原則不考慮
(b) 資産を収入に加えるべき場合
(c) 資産の性質の考慮
(4) 債 務
3 事例の検討
➶事例5-2 退職者の収入
1 退職者の収入
(1) 失業中の収入
(a) 失業手当
(b) 退 職 金
(c) 合理性のない退職
(2) 退職者の収入の認定
(a) 考慮の方法
(b) 収入の認定
(3) 定年退職者
(a) 退職金がそれほど多くはない場合
(b) 義務者が退職後就職しない場合
2 事例の検討
➶事例5-3 異なる性質の収入の扱い
1 婚姻費用・養育費の算定の原資たる収入
2 特有財産の果実
3 異なる性質の収入の扱い
(1) 換算の必要
(2) 換算の方法
(a) 事業収入の給与収入への換算
(b) 給与収入の事業収入への換算
(c) 職業費がかかっていない収入の換算
4 事例の検討
➶事例5-4 副業の赤字
1 複数の収入源
(1) 複数の事業を行う場合 (2) 給与所得と事業所得がある場合
(a) 損失を考慮して算定するとの考え方
(b) 事業所得をゼロとして算出する考え方
(c) 標準算定方式の考え方
2 事例の検討
➶事例5-5 収入の擬制
1 収入を擬制する必要
2 潜在的稼働能力を肯定できる基準
3 潜在的稼働能力が認められる類型(特段の事情がある場合)
(1) 無職又は低い収入に甘んじている場合
(2) 転職による収入減少
(3) 故意に収入を低くするなどの場合
4 事例の検討
第6章 特別事情の考慮
➶事例6-1 教育費の加算
1 特別事情
(1) 特別事情を考慮する場合
(2) 特別事情としての教育費の必要
2 教育費の分担
(1) 教育費の分担義務
(a) 分担の対象となる教育費の範囲
(b) 分担が問題となる教育費
(2) 分担額の算出
(a) 超過分担部分の算出方法
(b) 分担の方法
3 事例の検討
(1) 養育費における追加分担すべき教育費
(a) 第1の方法
(b) 第2の方法
(c) 第3の方法
(d) 第4の方法
(e) ま と め
(2) 婚姻費用における追加分担すべき教育費
(a) 第1の方法
(b) 第2の方法
(c) 第3の方法
(d) 第4の方法
(e) ま と め
➶事例6-2 住宅ローンの考慮
1 住宅ローンの考慮
(1) 特別経費としての住居関係費
(2) 住宅ローンがあるという事情
(a) 養育費に対する影響の可能性
(b) 婚姻費用に対する影響の可能性
(c) 住宅ローンを考慮する必要がある場合
2 事例の検討
(1) 本件事例の住宅ローン支払の性質
(2) 婚姻費用の計算
(a) Yが住宅ローンを支払っていた期間
(b) Yが住宅ローン支払を中止した後の期間
(c) 結 論
(3) YのXに対する建物明渡請求等
(a) 夫婦の一方が他方所有建物に居住する関係
(b) 明渡請求等の可否
➶事例6-3 高額所得者の分担
1 高額所得者の婚姻費用分担
(1) 標準算定表の最高額を上限とする方法
(2) 基礎収入割合を修正する方法
(a) 公租公課を含む全体の基礎収入割合を修正する方法
(b) 公租公課は実額とし、職業費、特別経費の割合を修正する方法
(3) 貯蓄率を控除する方法
(a) 公租公課、職業費、特別経費に加えて貯蓄率を控除する方法
(b) 前記(a)の公租公課を実額とする方法
(4) 同居中の生活レベル等から算定する方法
(5) 総合考慮の必要
2 事例の検討
(1) 特別事情を考慮しない算定
(2) 特別事情を考慮した場合
第7章 婚外子、連れ子がいる場合の婚姻費用等・再婚後の養育費の計算
➶事例7-1 義務者が婚外子を認知した場合の婚姻費用
1 認知した子が存在する場合の婚姻費用の算定
(1) 認知した子の扱い
(a) 認知した子を義務者の被扶養家族とする場合
(b) 認知した子の監護費用請求の信義則違反の可否
(2) 算定方法
(a) 義務者が認知した子と同居してその監護費用を負担する場合(認知した子の母親と同居する場合を含む)
(b) 義務者と認知した子は同居せず、義務者が定額の養育費を送金する場合
(c) 義務者が認知した子の養育費を支払うが、その額が定まっていない場合
(d) 義務者が認知した子の養育費を支払っていない場合
2 認知した子が存在する場合の養育費の算定
(1) 認知した子の扱い
(2) 算定方法
3 事例の検討
(1) 認知した子の扱い
(2) 算 定
(a) 前提事項
(b) 義務者が不貞相手との間の子を認知しても、これをもって権利者に対する分担額を減額すべきでないとする見解
(c) 認知した子を被扶養者から除外しない見解
(d) 現実の支払額5万円を基礎収入から控除する方法
(e) 結 論
➶事例7-2 再婚の義務者、権利者に前婚の連れ子が存在する場合
1 分担の方式
2 事例の検討
➶事例7-3 義務者が離婚後に再婚した場合の養育費の算定
1 義務者の再婚による家族関係の変化
2 義務者が再婚した場合の養育費の算定
(1) 再婚相手との間に子が存在しない場合
(a) 考 え 方
(b) 実務的処理
(2) 再婚相手との間に子が存在する場合
(a) 再婚相手に収入等がない場合
(b) 再婚相手に収入がある場合
3 事例の検討
(1) 被扶養者の範囲
(2) 当事者の基礎収入
(3) 計算結果
第8章 事情変更
➶事例8-1 事情変更の要件
1 事情変更の意味等
(1) 事情変更による変更が認められる趣旨
(2) 事情変更の要件
(a) 事情の変更があること
(b) 予見の範囲外であること
(c) 事情の変更が当事者の責めに帰すべからざる事由によって生じたこと
(d) 合意等のとおりの履行を強制することが著しく公平に反すること
(e) 手続上信義則違反でないこと
(3) 事情変更事由
(a) 収入の増減
(b) 予期しない支出の増加
(c) 子の成長
(d) 義務者の再婚
2 事例の検討
(1) 申立ての適否
(2) 事情変更事由としての再婚等
(a) 合意後短期間でされた再婚
(b) 予見範囲内の再婚
(c) 再婚相手の子との養子縁組
(d) 再婚相手との間に実子が誕生した場合
(3) 本件事例への当てはめ
➶事例8-2 事情変更の有無
1 事情変更の有無の判断
2 事例の検討
➶事例8-3 事情変更後の算定方法
1 事情変更がある場合の算定の方法
(1) 考 え 方
(2) 算定の基礎とすべき事情
(3) 従前の合意等の額と標準算定方式による試算額との間に格差がある場合
2 事例の検討
➶事例8-4 権利者が再婚し、子が再婚相手と縁組した場合
1 子が他の養子となった場合における実親の扶養義務
2 実親が扶養義務を負担する基準
(1) 養親家庭の負担能力が不十分な場合
(a) 最低生活費基準説
(b) 標準生計費基準説
(c) 余裕額基準説
(d) 生活保持義務基準説
(e) 最低生活費を修正する説(実務)
(2) 実親と子の関係性から一定の分担義務を認める見解
3 事情変更事由としての縁組
4 事情変更となる場合
(1) 免除事由か減額事由か
(2) 変更の始期・遡及
(3) 過払養育費の清算
(a) 過払養育費の額
(b) 過払額の清算
5 事例の検討
(1) 実親の養育費負担義務の有無
(2) 減額の始期と清算方法
(3) 離 縁
(a) 離縁の効果
(b) 縁組解消が仮装の場合
第9章 分担義務の履行確保
➶事例9-1 当事者間の合意の履行を求める調停・審判
1 当事者間の合意の履行を求める調停・審判
2 従前の合意の再検討を求める調停・審判の可否
3 債務名義のある合意の変更
4 事例の検討
➶事例9-2 合意書面による先取特権の行使
1 これまでの当事者間の合意に基づく強制執行
2 養育費債権に対する先取特権付与
(1) 先取特権付与の趣旨
(2) 養育費の先取特権の内容
3 扶養義務等に係る債権による債権差押命令申立て
(1) 債務名義による差押え等
(a) 債権差押命令の申立て
(b) 申立ての効果等
(c) 配当要求
(d) 定期金債権による差押えの特例
(e) 差押禁止債権の範囲についての特例
(2) 先取特権による差押え
(a) 債権差押命令の申立て
(b) 申立ての効果
(c) 配 当
(d) 扶養義務債権による差押えの特例
4 情報開示手続等
(1) 市区町村等への債務者の給与債権に係る情報提供命令
(a) 債務者の給与債権に係る情報
(b) 執行手続のワンストップ化
5 事例の検討
➶事例9-3 法定養育費
1 法定養育費制度
(1) 法定養育費制度の新設
(a) 制度の内容
(b) 制度の趣旨
(2) 法定養育費の性質
2 法定養育費の要件・効果等
(1) 法定養育費の権利者・義務者
(2) 法定養育費の要件
(a) 離婚時に養育費の取決めをしていないこと
(b) 権利者が離婚の時から引き続きその子の監護を主として行うものであること
(3) 法定養育費の始期
(4) 法定養育費の終期・支払期
(a) 法定養育費の終期
(b) 法定養育費の支払期
(5) 法定養育費の額
3 法定養育費の支払拒絶、支払義務の免除及び支払の猶予
(1) 法定養育費の支払拒絶の方法
(a) 家庭裁判所への申立て
(b) 一般先取特権に基づく差押えがされた場合
(2) 支払能力の有無等
4 調停等における分担の定め方
(1) 担保権実行のない場合の増額分担
(2) 担保権実行が先行している場合の増額分担
(3) 免 除 等
5 事例の検討
(1) 手 続
(2) 増額が認められる場合
(a) 法定養育費を包含して定める場合
(b) 法定養育費を除外して定める場合
(3) 養育費を減額する場合
(a) 先取特権による担保権実行が先行しない場合
(b) 先取特権による担保権実行が先行する場合
(4) 差押えの取消し
事項索引
判例索引
事例解説 婚姻費用・養育費ー裁判実務における判断基準と考慮要素ー
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