- 発売日:2026/08/21
- 出版社:青垣出版
- ISBN:9784434383847
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餅とケガレ
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商品説明
今、なぜ餅の民俗か。食べないのに餅を焼く。餅に墨をつける。餅を投げる。土に埋める。餅をめぐる民俗にはこのように「ヘン」な「不可解」なことが多い。神棚、祭壇に供えられる神聖な餅と、その一方でぞんざいに、とても丁寧とはいえないあつかいを受ける餅がある。それにもかかわらず、些細なこと、些末なこととみられたのか、これまで疑問視されることが少なかった。伝統的な民俗の衰退とともに、すでに多くは消滅したか、わかりやすい形では見えなくなってしまった。民俗学者の柳田国男は吉事にも凶事にも、どちらにも用いられる餅の多面性や、小正月の訪問者が餅を貰い歩くこと、沖縄の餅の使い方は本土とはかなり違うことなど、餅が負っている意味の分かりにくさに疑問を呈していた。餅はわかりきったことではないのである。しかし、柳田の疑問は引き継がれることはなかった。餅の疑問は、些細なこと、些末なことばかりではない。たとえば餅なし正月とは何か。カラスに餅をやる烏勧請とは何か、雑煮に入れる餅はなぜ西日本は丸餅で東日本は角餅なのか、笠の餅とは何か、ハマイバとは何かといった問題などは些細なことでもない、かなり広い文化史的背景の上にある問題である。餅の使われ方の不思議、不可解について多くの民族事例を使って考えていく。
目次
〈第1章 餅の不可解な民俗〉 1餅をめぐる謎や不思議 2「餅はケガレの象徴」と仮定すると 3「餅なし正月」はなかった 〈第2章 ケガレの餅は境界へ〉 1餅は誰がどこへ運んだのか 2下層の人々に餅を与える-境界へ 3餅の方向性の逆転現象 4もうひとつの一方向性ー祖霊へ 5餅なし正月の由来伝承にみるケガレー境界へ、祖霊へ 6年取りの晩に何をしているか-境界へ 7餅をもらい歩く人々がいた 8「小正月の訪問者」から「来訪神」行事へー境界へ 9スサノヲ追放の原理 〈第3章 境界と射日・招日神話〉 1ケガレの歴史的な変遷 2射日・招日神話とは何か 3境界はケガレの空間 4餅を排除する三つのタイプ 5ハマイバとは何か 6『正月行事』全四冊にみる 7射日・招日神話の痕跡
餅とケガレ
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