小さな印に刻まれた、悠久の歴史と人の心に出会う。
中国で25年にわたり篆刻と書を探究してきた篆刻家・書家の和田廣幸が、琵琶湖畔の暮らしの中で、石と文字が織りなす芸術の奥深さを、味わい豊かな語り口で綴る。
偉大な先人たちの足跡、古い印や書画をめぐる出会い、中国の芸術家たちとの交流、そして「篆刻と何か」「書とは何か」という根本の問いまで、自らの体験を通して、豊かな東洋の文化へと読者をいざなう。
変化の激しい現代にこそ、和田の「伝統こそ最先端」との言葉が響く。幾千年もの時を経て受け継がれてきた美に触れて、創ること、学ぶことの意味を見つめ直す。
篆刻を愛する人に、そして初めてその世界に触れる人にも贈る、珠玉の随筆集。