外資系銀行のエリート債券トレーダーとして20代で年収1億円に達した本村哲也は、突如LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の不正操作疑惑をかけられ、2012年に理不尽な退職勧告を受けます。さらに2014年、ビジネス渡米の経験がないにもかかわらず米国司法省から起訴され、逮捕・身柄引き渡しの恐怖に怯えます。加えて信じていたパートナーから提訴されるなど、10年近くに及ぶ壮絶などん底の闘いを余儀なくされました。
しかし本村は、かつて鬱を克服した経験から培ったマインドセットを武器に、この理不尽な試練を「成長の好機」と捉え直します。自らの知識と信用力を活かして起業し、不動産投資やコンサルティング、エンジェル投資へと乗り出しました。2020年のコロナ禍では、世界的な金融緩和からインフレへの大転換を鋭く予見し、融資を活用したシャンパンの大量仕入れや都心の不動産取得、太陽光発電事業などをアグレッシブに展開します。
市場予測、在庫管理、ファイナンスの普遍的な原則に基づき、4社のポートフォリオ経営を成功させた本村は、グループ時価総額300億円を超える実業家として見事な逆転劇を果たしました。2023年には長年の起訴も無事取り下げられ、現在は自身の知見や資産を社会に還元する人生の第三ステージへと歩みを進めています。
アメリカの理不尽な圧力に負けずにたった一人で戦い続け、裸一貫から4社を立ち上げてビジネスでも大成功を収めた男の数奇な大逆転人生をリアルに描くノンフィクションです。