90年代とはなんだったのか?
湾岸戦争、ヒップホップ東西抗争、カート・コバーン、スーパーモデルの時代、O・J・シンプソンとカーチェイス、阪神大震災、Windows95、X-ファイル、トレインスポッティング、ダイアナ妃、クリントン不倫スキャンダル、たまごっち、コロンバイン高校銃乱射事件、Y2K……
本書は、政治、社会、報道、広告、アート、デザイン、建築、ポップカルチャー、セレブリティなど、分野を問わずその時代を決定づけた数々の視覚イメージを1冊に収めた豪華図説である。誰もが知る出来事や流行、人物の写真315カットが、著者曰く「高尚なファインアートと低俗な大衆メディアを並列させる」手法で大胆且つ意欲的に配置され、90年代の空気感そのものを体感することができる。共通するモチーフやイメージの反復は、当時の記憶を呼び覚ますだけでなく、クリエイティブの源泉となり、現代において新たな意味をもたらすであろう。昨今、日本でもファッションや音楽など文化面において「90年代」が見直されるなか、世界中で共有した世紀の節目の感覚を、本書で再考してみてはいかがだろうか。
日本語版解説を、『WIRED』日本版元編集長で、コンテンツレーベル「黒鳥社」を設立した作家・編集者の若林恵氏が執筆。「いまわたしたちが直面している困難が、リアルなものとして立ち上がってきたのが、いまから思えば90年代」とし、90年代の持つ二面性に切り込む必読の解説となっている。