デビュー作らしい熱と清冽さを持っている一方、
新人離れした骨の太さを感じさせてくれる逸品だ。有栖川有栖（解説より）
ロックが人を殺すはずがない。
かくも鮮やかな青春音楽小説×本格ミステリ！
逆光を浴びステージに登場したボーカルは、突如悲痛な叫び声をあげるとその場に頽れた。彼の胸には千枚通しが突き刺さっていた。衆人環視の中での不可解な変死により、ロックバンド〈赤い青〉は活動休止に追い込まれる。事件直前、カリスマ的なギタリストが冒した、彼に似つかわしくない凡ミスは事件と何か関係があるのか？ ライブハウスのスタッフである梨佳は、あの日なにが起こったのかを考え始める。本格派新人、感動の第一長編。
