2020年、あなたは何を信じたか。
2022年、あなたは何を疑わなかったか。
もう専門家もメディアも「信じない」――そんな人が増えている。
コロナの接触8割削減には根拠がなく、ウクライナが勝つ日は来そうにない。
なぜ日本だけが、外れた見通しを反省し、次の危機に備えようとしないのか?
昭和の敗戦から続く「無責任の構造」を炙り出し、平成の挫折が生んだ「ニヒリズム」も乗り越える、全国民必読の「令和史」。
◆もういちど歴史の「当事者」であるために
後でまちがいだとわかっても、それを認めて反省を語る識者はいない。まちがいを流したメディアも訂正しない。そんな状況を許してきた国民が、自らの姿勢をふり返ることもない。
専門家も人間である以上、ミスをゼロにできるという想定は現実的でないし、そうした「無謬神話」を生み出す発想は危険でもある。大切なのは、誤らない全能の科学者を待ち望むことでも、「コイツは大した学者じゃない」とケチをつけあうことでもなく、たとえバグった識者が何人か出たとしても、彼らに振り回されない社会を作ることだ。
次の危機の際にもきっと、初めて見る専門家が次々メディアに現れて、「私たちが正しい。従えば混乱は鎮まる」と誘うだろう。しかし彼らの楽屋を動かすからくりは、安く酔わせるアルコール缶と同様の、依存症ビジネスかもしれない。それへの健全な懐疑心を保つことが、この令和の日本を蝕む病への、最大のワクチンにして治療薬になる。
(本書「敗戦から81年後のまえがき」「次の戦争に備えるあとがき」より)
◆目次
敗戦から81年後のまえがき
第1章 なぜ、信じたら疑えないのか 「専門家依存症」という病
第2章 暴走する自然科学 新型コロナウイルス禍の真実
第3章 機能しない社会科学 ウクライナ戦争の敗北
第4章 自壊した人文学 平成・令和の「歴史学ブーム」の末路
第5章 「答えのない時代」はいつ始まり、これからどう生きるのか
次の戦争に備えるあとがき