エキスパートから学ぶACL再建術/再再建術[Web動画付]

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エキスパートから学ぶACL再建術/再再建術[Web動画付]
  • 発売日:2025/12/01
  • 出版社:南江堂
  • ISBN:9784524270460

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エキスパートから学ぶACL再建術/再再建術[Web動画付]

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  • 発売日:2025/12/01
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商品説明
ACL再建術から再再建術までを網羅した実践書.腱採取法を含む初回再建術の基本から,難渋する再再建例への対応まで,多様な術式をポイント動画付きで詳細に解説.再断裂予防のための手術戦略,早期のスポーツ復帰,治療成績向上のポイントや注意点,リカバリー法,さらには最新の治療戦略にも言及しています.初学者からスペシャリストまで,幅広いニーズに応える一冊です.
目次
【書評】
 膝前十字靱帯(ACL)損傷は,スポーツ外傷の中でももっとも頻繁に手術が行われる疾患の一つです.筆者自身,膝関節外科医として数多くのACL再建術を執刀してまいりましたが,いまだ完璧な手術にいたったという実感を得ることはありません.

 日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)によれば,ACL再建術の件数は全整形外科手術のうち国内で第14位に位置し,年間17,000件以上に達しています.また,PubMedで「ACL」と検索すれば3万件を超える論文がヒットします.この数字は,ACLという小さな構造体に対し,世界中の研究者がいかに情熱を注ぎ,その機能を解明し,よりよい再建方法を追求し続けてきたかの証左といえます.

 ACL再建術は,生体力学的な理解の深化やインプラント,手術手技の改良により,この数十年で劇的な進歩を遂げました.しかし,術後の不安定性の残存や低いスポーツ復帰率,そして何より再断裂という課題は,依然としてわれわれの前に立ちはだかっています.

 このような背景の中,武冨修治先生が編者を務められた本書は,まさに膝関節外科医が待ち望んでいた一冊であると断言できます.従来のACL関連書籍は,解剖,診断,治療,後療法といった網羅的・教科書的な記述が主流でした.もちろんそれらは重要ですが,本書の画期的かつ最大の特徴は,その名のとおり「手術手技」のみに焦点を絞り込んでいる点にあります.これほどまでに手技を深掘りした書籍は,これまで皆無であったといっても過言ではありません.

 本書のBasic編は,これからACL再建術を志す若手医師にとって最良のテキストとなるでしょう.各種グラフトの採取と詳細なテクニック,骨孔作成のポイント,標準的手技の理論背景は,手術の確実性を飛躍的に高めるはずです.また,「ピットフォール」や「エキスパートのこだわり」といったコラムは,若手のみならず経験を積んだ術者にとっても,術前シミュレーションにおけるきわめて有用な指針となります.

 Advance編の構成はさらに魅力的です.特にACL再再建術は,初回手術の失敗原因の究明,骨欠損への対処,固定法の再選択など,高度な判断が要求される難易度の高い領域です.加えて,近年注目を集める前外側靱帯(ALL)再建術や外側関節外腱固定術(LET),骨切り術を併用した手技など,最先端の知見が惜しみなく盛り込まれています.ここではエキスパートの思考プロセスを追体験することができ,難症例へのアプローチを再考する貴重な機会が得られるでしょう.さらに各章には,その手術手技のコンセプトを知るうえで必須の文献が網羅されています.

 本書を読み進める中で,一つの重要な事実に気づかされます.それは,これほど膨大な研究が積み重ねられてきてもなお,ACL損傷に対してこれほど多様な手術手技が存在するという事実です.裏を返せば,それはACL再建術がいまだ「未完成の術式」であることを示唆しています.本書の行間からは,エキスパートたちが対峙している次なるresearch questionが滲み出ています.本書は単なる手術手技書にとどまらず,次世代の臨床研究を志す者にとって,未解決の課題を見出すための「研究課題集」としての側面も持ち合わせていると思います.

 本書が一人でも多くのACL損傷患者の治療成績向上に寄与することを願い,自信をもって推薦いたします.

臨床雑誌整形外科77巻4号(2026年4月号)より転載
評者●弘前大学大学院整形外科教授・石橋恭之
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