小児肘関節周囲骨折は,複雑な解剖と成長軟骨の存在により,診断・治療ともに高度な判断を要する外傷である.本書は初療を担う整形外科医が「迷わず対応できる」ことを目的に,画像診断,治療選択アルゴリズム,保存療法・手術療法の実際,合併症対策までを体系的に解説.年齢別単純X線像や豊富なシェーマ,ピンニングの刺入図を多数掲載し,臨床現場ですぐ役立つ実践書としてまとめた.経験値だけに頼れない小児肘外傷診療を支える一冊として最適.
【目次】
総論
1章 小児の骨の構造と成長
A.成長している骨の構造とそれを示す用語
B.骨端と成長軟骨板の構造
C.肘関節部分の骨成長と骨軟骨構造の変遷
D.肘関節部の靱帯の付着,筋の付着
E.骨端,成長軟骨板への血流
2章 小児の骨折と成長軟骨板損傷
A.小児の骨損傷様式
B.成長軟骨板損傷の修復過程
C.成長軟骨板障害の治療方針と予後
3章 小児肘関節周囲骨折のための画像診断
A.年代別の単純X 線像の特徴
B.正確な正面・側面像の判定方法
C.単純X線像の読み方のコツ
D.単純X 線像における骨折型判別のコツ
E.単純X線像のみでは確定診断が難しい場合の追加画像検査
F.どんなときに追加の画像診断を行うべきか
各論
1章 上腕骨顆上骨折
A.受傷機転と骨折型
B.診断/C.治療
D.合併症
2章 上腕骨遠位骨端離開とtriplane骨折
A.受傷機転と骨折型
B.診断
C.治療
D.合併症
3章 上腕骨外側顆骨折
A.受傷機転と骨折型
B.診断
C.治療
D.合併症
4章 上腕骨内側上顆骨折
A.受傷機転と骨折型
B.診断
C.治療
D.合併症
5章 上腕骨内側顆骨折
A.受傷機転と骨折型
B.診断
C.治療
D.予後
6章 橈骨頚部骨折・頭部骨折
A.受傷機転と骨折型
B.診断
C.頚部骨折の治療
D.頭部骨折の治療
E.予後
7章 尺骨近位部骨折・肘頭骨折
A.骨折の形態・分類
B.診断
C.治療
D.予後
8章 Monteggia 脱臼骨折
A.受傷機転と骨折型の分類
B.診断
C.治療
D.合併症
9章 上腕骨外側顆Sleeve 骨折
A.診断
B.治療
C.合併症
10章 肘関節脱臼
A.橈骨頭単独脱臼
B.一般的な肘関節脱臼(腕尺関節と腕橈関節の脱臼)
C.分散脱臼(腕尺関節・腕橈関節・近位橈尺関節の脱臼)