近年,がん治療は飛躍的な進歩を遂げ,薬物療法の包括的な理解の重要性はますます高まっている.特に,前立腺癌,膀胱癌,腎癌などの泌尿器癌に対する新しい薬剤の開発と適応の拡大により,患者の予後も大きく改善した.標準治療を実施するためには,それぞれの病態の深い理解が必要である.そのうえで手術・放射線治療・化学療法・免疫療法などのあらゆる武器を適切に組み合わせ,高い総合力でがんと闘うことが求められている.
とくに新規薬剤が次々に登場する薬物療法の進歩のスピードには目を見張るものがあり,すべてをフォローするためには莫大な労力が必要である.そこで本書では,泌尿器癌のなかで腎癌,尿路上皮癌,前立腺癌,精巣腫瘍について,各々の薬物療法で重要なエビデンスを整理した.
■おもな目次
第Ⅰ章 腎癌
•転移性淡明細胞型腎癌の薬物療法
•転移性淡明細胞型腎癌の2次/3次治療
•淡明細胞型腎癌の周術期薬物療法
•非淡明細胞型腎癌の薬物療法
•近未来の腎癌薬物療法
第Ⅱ章 尿路上皮癌
•筋層非浸潤癌
•筋層浸潤癌
•進行尿路上皮癌
•近未来の薬物療法
第Ⅲ章 前立腺癌
•転移性去勢感受性前立腺癌(mCSPC)に対する薬物療法
•転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)に対する薬物療法
•非転移性去勢抵抗性前立腺癌(nmCRPC)に対する薬物療法
•骨転移に対する薬物療法
• がんゲノムに基づく薬物治療
• 近未来の薬物療法
第Ⅳ章 精巣癌
•精巣癌の治療戦略総論
•補助化学療法
•導入化学療法
•救済化学療法
第Ⅴ章 泌尿器癌のKey Drugs
Topic 高齢者への薬物療法の考え方