第Ⅰ部 「勉強ができない」を解体する
第1章 「勉強ができない」とは何か
1 「できる/できない」という見方の魔力とまやかし
2 「知っている」と「使える」は同じではない――ことばの意味理解をどう見るか
3 限られた認知資源をどのように使うか
4 努力不足という説明が見えなくするもの
5 能力不足という説明が見えなくするもの
6 「できない」から「こうすればできるかもしれない」へ
第2章 「勉強ができない」のつくられ方
1 学校・家庭・ひとがつくる「できなさ」
2 大人の関わりは、支えにも負荷にもなる――関わりの量ではなく、位置を見る
3 考え方と学び方のミスマッチ――「できる」は、入口に出会うところから始まる
第3章 「勉強」はどこでつまずくか――アセスメントを単なる実力テストから、明日の未来をつくるものにする
1 知能とは何か――IQは子どもの能力そのものではない
2 知能検査を、入力・保持・処理・出力・調整に戻して読む
3 「ワーキングメモリが弱いから」で、本当に説明できるのか
4 子どもの明日の学びをつくるアセスメントへ
第4章 教育や支援はどこに向かうのか
1 基礎的学習スキルは、どの程度学力を説明するか
2 研究では、基礎的学習スキルと学力はどのように関連しているか
3 目につくスキルの説明力は、ライフステージによって変わる
4 学習スキルは、単独ではなく階層的につながっている
5 測りたいものにこだわるか、測る方法にこだわるか
6 スキル支援は、目標ではなく手段である
7 3つの支援の方向性
8 環境要因は、どの程度学力を説明するか
9 本人の意欲は、どの程度学力を説明するか
10 合理的配慮はどこから始まるのか――誰もが使える学びの土台を経て個別の調整へ
コラム①ギフテッドの子どもが勉強で力を発揮できない理由
第Ⅱ部 つまずきと支援の実際
第5章 「読む」のつまずきと支援
1 読めない理由は一つではない
2 知っていることばは読めるのに、別のことばになると読めない子
3 一文字ずつは読めるのに、単語になるとたどたどしい子
4 正しく読めるのに、すらすら読めない子
5 行を読み飛ばす・場所を見失う・文字が見えにくい子
6 「読める」を支える支援
第6章 「書く」のつまずきと支援
1 「書けない」といわれる子どもたち
2 授業は聞いているが、ノートはとれない子
3 繰り返し練習しているのに、漢字が覚えられない子
4 ワークシートや作文を書かない子
5 「書ける」を支える支援
第7章 「わかる」のつまずきと支援
1 「わかっていない」ように見える子どもたち
2 読めているが、理解に使う力が残らない子
3 説明を聞いているのに、何をすればよいかわからない子
4 ことばは知っているのに、文章になるとつまずく子
5 「わかる」を支える支援
6 「算数ができない」をほどく
第8章 学びが変わる学習環境
1 学習は環境で変わる
2 情報通信技術(ICT)化は支援か負荷か
3 学ぶ場所と環境を問い直す
4 スマートフォンは支援か負荷か
コラム②「英語ができない」は努力不足?
第Ⅲ部 勉強の支え方と関わり方
第9章 保護者はどう向き合うか――子どもの「できない」を、家庭で抱え込まないために
1 自分を責める前に、子どもの周りで起きていることを見る
2 「ふつうの子」と比べる前に、その子の現在地とこれからを考える
3 「頑張らせる」は、いつ支えになり、いつ傷になるのか
4 家庭は第二の教室でなくていい――「やらない」の背景を見る
5 学校との橋渡し――親が「交渉役」だけを背負わないために
6 家庭でできること――「教える」より「条件を整える」
7 親もまた、子どもを通じて育っていく
第10章 学校との付き合い方
1 学校で見えている姿は、その子の全部ではない
2 学校は担任だけではない――学校の中の人と場所を知る
3 通級では何を見ているのか――「できない」ではなく「学べる条件」を探す
4 子どもを制度に合わせない――学校の使い方を組み替える
5 うまくいかないとき、支援をどう組み直すか
6 医療教育コーディネーターとしての実践
第11章 事例に基づく見立てと支援の実際――学びを止めないために、今とこれからを見る
1 「勉強ができない」を「この子の問題」にしない見立て
2 どこでつまずいているか、これから何につまずくか
3 見立てを次の学びにつなげる――支援への反応から確かめる
4 事例に基づく「勉強ができない」の見立てと支援