無施肥無農薬の作物栽培

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無施肥無農薬の作物栽培
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「無施肥無農薬栽培」とは、化学肥料も農薬も有機物も投入せずに、慣行栽培の6~8割の収量が持続的に実現できる農法。この本では、イネ、クワ、チャでこの農法を長期間行なった圃場でのデータをもとに、その収量性、農産物の品質や機能性、生物多様性、土壌の特徴、生育を支える自立的な物質循環機能とその成り立ちについて科学的に掘り下げ、水稲については推奨される栽培体系と経営的な有利性も提示する。
目次
無施肥無農薬栽培とは何か?

第I部 イネの栽培
第1章 無施肥無農薬水田のイネの特徴
1.日本全国に点在する無施肥無農薬水田と栽培の概要
2.イネの生育は“秋優り的”
3.収量は30年で平衡状態になる
4.収量を規定する最大の要因は雑草害
5.慣行栽培に勝る食味値
6.環境負荷が小さく安全性の高い持続的な稲作
(コラム)いくつかの無施肥無農薬水田の概要

第2章 無施肥無農薬水田の生態系
1.養分動態と収支から見た持続性
2. 昆虫群集の特徴と害虫に対するイネ防衛応答
3.共生微生物叢の特徴と有用細菌の探索
4.水田内と畦畔の雑草叢の特徴

第3章 無施肥無農薬の稲作経営の持続性
1. 無施肥無農薬栽培の社会的な重要性
2. 無施肥栽培の導入行動の分析モデル
3. 実践者へのアンケート調査
4. アンケート調査の結果
5. 経営面での持続可能性

第4章 推奨される栽培技術
1.無施肥無農薬条件下で相応の収量を得るための技術
2.水田耕起は不可欠,秋冬期耕を含む2回耕起を推奨
3.長稈・穂重型の晩生品種を選択
4.種籾の丁寧な選別と温湯消毒
5.ポット育苗による成苗の利用
6.本田で120~130日生育させられる時期の移植と適度な密植
7. 丁寧な代かき,初期の深水管理,多数回除草による雑草対策
8. 冬期湛水の実施と収穫前まで湛水を基本にした水管理
9.十分に登熟してからの収穫

第II部 クワの栽培
第5章 無施肥無農薬桑園の葉収量と土壌特性の長期変動
1. 長期比較試験を行なった桑園の概要
2.無施肥環境のクワは形態や生理を変化させる
3.葉収量は長期的に見れば施肥栽培に劣らない
4. 土壌の物理性や化学性は長期的には良好に維持されている
5. 無施肥環境独特の生態系がつくられる可能性

第6章 無施肥無農薬栽培クワの葉質特性
1.カイコは施肥よりも無施肥のクワ葉を好む
2.無施肥のクワ葉で育てたカイコは病気に強い
3.クワの葉質特性と植物体成分
(コラム)長期比較試験が行なわれた桑園の概要と現在


第III部 チャの栽培
第7章 無施肥無農薬茶園の収量,土壌,病害虫
1.一番茶の収量は慣行並み
2.慣行・有機栽培と比較した土壌の化学特性と微生物相
3.慣行・有機栽培と比較した病害虫相の特徴
(コラム)調査対象とした無施肥無農薬茶園の概要

終章 無施肥無農薬栽培の特質と今日的意義 
1.収量性と持続性
2.収量性・持続性を支える低栄養圃場生態系の自律的な物質循環機能
3.日本農業における無施肥無農薬栽培の今日的意義

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