【第70回岸田國士戯曲賞受賞作品】
痛いのに笑える、ダダ漏れモノローグ劇。
会いたくもない誰かを待つ、池袋西口公園のまんなか。心はもう全裸で、〈わたし〉の妄想はぐるぐる止まらない。「感情のストーカー」を名のる語り手が、恥も痛みもきれいごとも、ほとばしる独白で丸ごと暴いていく、痛いのに笑える一人芝居。「ほな見せよか!」とラッキーガールの傷を吐き出しつくす『家系図』を併録。
*選考委員による〈選評〉
〈恥の意識、他者の侵入、自分と世界の境界をさまざまなイメージの怒濤の連鎖で描く〉市原佐都子
〈情念のこもった文字の四角が紙いっぱいにどんとある感じ〉上田誠
〈この言葉を観客に向かって吐く者は、自らの身体ごとこれを投擲し、問いを突きつける〉岡田利規
〈整った言葉や論理では触れられない感情の深層から湧き出る、源泉掛け流しの叫び声〉タニノクロウ
〈三島由紀夫の「比喩力」、筒井康隆を彷彿とさせる「誇大妄想力」〉野田秀樹
〈生きてしまっている身体が「こう感じてしまう」、個人的な痛覚の記録〉本谷有希子
〈「よくできた戯曲」とは別の、文学と演劇の境界を超え出ていく未来的な可能性〉矢内原美邦