トラック運送業界は1990年、事業免許制から事業許可制に、また、認可運賃制から事前届け出運賃制に変わり、業界は大きく変わった。しかし今はさらに大きな転換期に直面している。すなわち、当時の「物流2法」はトラック運送事業者だけに影響が及んだが、順次施行されていく規制はトラック運送事業者だけではなく、荷主企業にも大きな転換を迫っているからである。
これはトラックドライバーの不足への対策としてなされており、トラック運送事業が過酷な労働条件であることが問題となっている。その改革にあたり、荷主企業への罰則適用を視野に入れるため、荷主の定義を明確化、さらに荷主企業は物流統括責任者(CLO)の指名も必要となる。またトラック運送事業者においても、5年ごとの事業許可更新や、委託次数の制限(2回以下)などが求められることとなった。すなわち、包括的なトラックドライバーの労働環境改善への取り組みが一層求められることとなったのである。
本書は、このような業界の大変革が必要とされる背景から説き起こし、法改正の内容また新たな物流とその業務のイメージを語る。著者は、弊社からトラック物流に関連する著作を何冊も刊行してきた実績ある物流ジャーナリストで、物流関係者の生の声を踏まえ、物流関係者が自分ごととして読める記述が高く評価されている。
このような大変革への対応を考えていく上で、本書の重要性は高い。