これは、世界で一番〈虚しい〉恋の話。
鏡よ鏡。世界で一番美しいのは誰?――それは、誰がどう見ても僕、のはずだった。
大学生の片平伊織は自他ともに認める美形で、多くの人間を魅了してきた。自分以外の人間を見下しながら、それでもどこかにいるはずの愛すべき女性を探す伊織は、ある日、運命の女と出会う。
その女は、自分の部屋にある鏡の中からある日突然、現れた。奇妙なことに、見た目も特徴も、自分と瓜二つの女だった。
彼女はなぜ、鏡の向こうから現れたのか? 彼女は一体誰なのか?
鏡写しの彼女との、奇妙な共同生活が始まるが――。