世界は不正に満ちている

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商品説明
学問とは不安に向き合う力であり、それを言語化していく意志である。ポピュリズムが席捲し右傾化するグローバル資本主義社会の中で、世界の多義性および重層性、それらが生み出す矛盾・対立と向き合い対話を続けるために、いまあらためて人文学の可能性を問う。ポストコロニアル状況下の来たるべき民主主義、自由、平等、国家そして主体性をめぐり、四者が論じ、語り合ったシンポジウムの記録。
目次
 はじめに──世界にときめきを、ふたたび![磯前順一]

総論 「謎めいた他者」論──公共圏・人文学・民主主義[磯前順一]
 第一節 複数性の公共圏
 第二節 自己崩壊する人文学
 第三節 不均質な民主主義

第一部 内閉する現代社会──平等と民主主義の理念の再定位に向けて

第一章 恥と主体的技術──ひきこもりの国民主義と内向する社会[酒井直樹]
 第一節 明治一〇〇年
 第二節 失われた二〇年
 第三節 パックス・アメリカーナと東アジアの日本の地位
 第四節 脱植民地化と下請けの帝国
 第五節 帝国の喪失と恥の体験
 第六節 ひきこもりの国民主義と恥という主体的技術──恥という〈ふれあい〉へ向かって
第二章 もうひとつの平等と民主主義──現代中国の社会変革の道[汪暉]
 第一節 社会変革の政治経済的分析──中国の道の独自性と普遍性
 第二節 北京コンセンサスから中国モデルへ
 第三節 中国モデルを議論する実践的意義
 第四節 中国モデルは再現できるのか
 第五節 インドの経験と中国の経験
 第六節 東アジアモデルは中国を十分に説明することができない
 第七節 低下する中国の国家機能
 第八節 平等の五つの側面
 第九節 政府は対応能力を高めるべきである
 第十節 政党政治の危機と活路
第三章 他者なき戦後日本の民主主義──「来るべき社会」を構想するために[磯前順一]
 第一節 複数性としての主体化論
 第二節 引きこもりと謎めいた他者論
 第三節 民主主義と主体化論
 第四節 民主主義と暴力
 第五節 戦後日本の民主主義論
 第六節 来るべき公共空間

第二部 到来しつつある人文学──地域研究を越えて

第四章 戦後日本の国民国家と植民地主義──西川長夫の「主体の死」をめぐって[磯前順一]
 第一節 一九九〇年代の国民国家論
 第二節 「主体の死」
 第三節 植民地主義とポストコロニアリズム
 第四節 「私文化」および「多文化主義」と国民国家の解体=再構築
第五章 地域研究の現在──近代国際世界とパックス・アメリカーナ[酒井直樹]
 第一節 パックス・アメリカーナの終焉
 第二節 国民国家の空洞化と西洋の脱臼(Dislocation of the West)
第六章 形式的包摂、人種資本主義、そして脱植民地的知の地平──ハルトゥーニアン『マルクス・アフター・マルクス』から考える[平野克弥]
 第一節 マルクス以後のマルクス(Marx After Marx)
 第二節 異質性の包摂──温存と破壊
 第三節 人種資本主義
 第四節 脱植民地的知(Decolonial Knowledge)の創造へ

第三部 新たな主体性のために──平等をめぐる対話

討論 理念としての平等
 第一節 平等と主体化過程
 第二節 謎めいた他者と主体化過程
 第三節 理念としての平等
 第四節 平等と国民共同体
 第五節 地域研究と国民国家、その功罪
汪暉氏との対話──新しい平等の実現に向けて[磯前順一]
 第一節 阪神・淡路大震災 国民国家の余白
 第二節 公開講演会──東アジアの近代
 第三節 被差別部落──政治的主体の形成
 第四節 磯前報告──新しい主体化のかたち
 第五節 汪氏の提言をうけて──不均質な平等へ

 あとがき──世界が右傾化するなかで[平野克弥]
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