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『存在の彼方へ』を解読する

『存在の彼方へ』を解読する

佐藤 香織 (編集)
馬場 智一 (編集)
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商品説明
レヴィナス第二の主著として知られる『存在の彼方へ』(1974年)。誇張と過剰を特徴とする破格の文体にもかかわらずなお倫理学に革新をもたらし続けるこの書はいったい何を問題にしていたのか。レヴィナス協会に集う気鋭の論者たちが、同書の独自の成立過程を踏まえつつ、『全体性と無限』よりも遠くに歩みを進めた哲学者の思索を徹底解読する。原書刊行50周年&レヴィナス没後30周年記念出版。
目次
はじめに 『存在の彼方へ』研究の現在 【佐藤香織・馬場智一】

『存在の彼方へ』の生成 執筆の経緯と初出論考との異同概観 【小手川正二郎・佐藤香織・服部敬弘・馬場智一・平岡 紘】

 1 『存在の彼方へ』への歩み [小手川正二郎]
 2 章ごとの異同概観 [小手川+佐藤+服部+馬場+平岡]

《コラム❶》応答を聴取すること──「今まさにこの時この作品において我ここに」 【長坂真澄】

第一部 『存在の彼方へ』の方法論

1 世界の舞台性と飢えの根源性──レヴィナスの方法論 【藤岡俊博】

2 終わりなき誇張──『存在の彼方へ』における方法論的深化 【服部敬弘】

《コラム❷》景美川の小鳥たちに 【合田正人】

第二部 『存在の彼方へ』は何を論じているのか

3 感受性における超越──『存在の彼方へ』エピグラフの源流をたどる 【押見まり】

4 意識の反転──レヴィナス『存在の彼方へ』におけるへーゲル 【長坂真澄】

5 「母性」と「未来」──レヴィナスにおける時間の現象学 【渡名喜庸哲】

6 「心性」と「様相的思考」──レヴィナスとドゥロム 【佐藤香織】

7 「身代わりとなる」とはいかなることか?──『存在の彼方へ』における統一的解釈を目指して 【小手川正二郎】

8 生ける人格の意味としての「私」の唯一性 【村上暁子】

9 追放と回帰 【樋口雄哉】

10 証言の遂行性──「無限者の栄光」における責任と自由 【石井雅巳】

11 裏切りの代価──「正義以後」を考える 【伊原木大祐】

12 脱内存在性概念の発生と展開──コナトゥスとの相克 【犬飼智仁】

13 ラプス・ドゥ・タン──Juste guerre, être ensemble, arythmie, au-dessus des eaux, éon, se, copule, ...【合田正人】

《コラム❸》『存在の彼方へ』50周年記念シンポジウム(パリ) 【樋口雄哉】

第三部 『存在の彼方へ』の受容・解釈について

14 レヴィナスとリクール──選ばれた者の尊厳と自己尊重 【馬場智一】

15 神・他者・私──レヴィナスとマリオンにおける名の問題系 【平岡 紘】

16 教育の倫理を語ること──教育学研究の実践性をレヴィナス受容から考える 【安喰勇平】

17 人間の聖性と挨拶──教育を語りなおすために 【加藤里奈】

18 『存在の彼方へ』と経営倫理──二一世紀の経営倫理におけるレヴィナス哲学の受容について 【高野浩之】

19 レヴィナスにおける監獄の形象 【松葉 類】

編者後記
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