中学受験に失敗した紗良は、志望校に通う親友との心の距離を感じ、中2になってもまだ心の傷を抱えている。そんなある日、大学生の兄の頼みでシリア難民支援のバザーを手伝い、アレッポ石鹸、シリア菓子やアラビアコーヒー、フムスサンドを初めて知る。
そして、シリア人のスザンさんという魅力的な留学生に出会い、内戦で故郷の街が破壊され難民となった事情を知りショックを受ける。
スザンさんと親しくなった紗良は、彼女の先祖サーラが14歳の時に書いた日記を訳してもらい、300年以上前の同い歳の異国の少女に心を寄せる。
国際情勢や難民問題に関心のなかった紗良が、大切な人を通じて世界に目を向け、自分にできること――クリスマスにフムスを食べて、シリアの人達のことを想うこと――を考え、行動を始める姿を鮮やかに描き、感動と共感を呼ぶ。
物語を愛する少女サーラが「千一夜物語(アラビアンナイト)」を書写した日々を生き生きとつづった日記も二重の物語として楽しめる。
★現代の日本とシリア、そして、300年前のアレッポを結んだ壮大な物語を14歳の少女の親しみやすい語り口で描き上げ、心の境界をこえて未知の世界とつながる喜びをおくる感動の1冊!