第1章日常における境界構築と人の移動の政治理論――国民国家的な国境観を問い直す
1 国境開放論争と方法論的ナショナリズム
2 関係論と日常における境界構築
3 国民国家の境界を歴史化する
4 妊娠する越境者と国境管理による知覚の生成
5 おわりに――「移民」 カテゴリーを撤廃した入国管理の可能性
第2章海の基盤的コミュニズムからはじまる救助と越境の「道」――海の物質性、海の境界化、移民船、(対抗)ロジスティクス
1 海の物質性と基盤的コミュニズム
2 境界としての海、救助と越境の海Ⅰ――死にさらされる移民と海を監督する救助の眼
3 資本のロジスティクス――海上の円滑かつ迅速な移動
4 境界としての海、救助と越境の海Ⅱ――人命救助のロジスティクスから移動・越境の対抗ロジスティクスへ
5 おわりに――「水分以上の存在論」へ
第3章境界は越えるべきものなのか――日本という〈辺境〉における越境の可能性
1 境界がつくる自己
2 日本人の発想
3 なぜ私は、この時代、この国に生まれたのか
4 おわりに――互いの違いを知るという〈越境〉
第4章二一世紀日本の観光論――重要な人間の営みとしての本質を考える
1 生活の視点から構造的に捉える観光
2 二一世紀の日本の観光を取り巻く社会状況の変化
3 二一世紀の日本の観光が進む道
4 観光振興に向けた方法論の検討
5 歴史から示唆を得る――過去から見た二一世紀の観光論
6 おわりに――観光の本質的意義が問われる二一世紀
責任編者解題
引用・参照文献
責任編者・執筆者紹介
索 引