好評を博した『シリーズ生命倫理学』が手に取りやすい装丁にて復活!
第8巻では、高齢者や障害者といった社会福祉で大きなテーマとなる分野を扱う。医療の目標が「治す」ことなら、高齢者や障害者はその対象から外れていきかねない。高齢ゆえの衰えにはもはや「治せない」部分が多く、障害は「根治はできないから長く付き合って飼いならしていく」という宿命を背負うものと言える。難病とて「治し難い」から難病と呼ばれるのであり、その実態は障害に近く、ここでは「治す」医療ばかりではなく「機能を維持する、機能低下の速度を遅くする、代替手段を見つけてそれを使いやすくする」医療が求められる。そしてその医療は、限られた健康状態でも心健やかに暮らすための福祉的支援と連携するものとなるだろう。本巻では、このように「高齢者・難病患者・障害者」に関しては、「医療」単独ではなく「医療福祉」という統合的な問題意識で生命倫理的な議論も深めていく必要があるという立場から論じる。