本書は,F. Stoessel がまとめた “Thermal Safety of Chemical Processes: Risk Assessment and Process Design” (Second, Completely Revised and Extended Edition) の完訳版であり,同書初版を翻訳した2011 年刊行の『化学プロセスの熱的リスク評価』の改訂版である.著者の豊富な実務と学生や専門家への指導を行ってきた経験に基づき,多くの実例をあげて安全なプロセスを実現するための体系的な知識を提供する.
原書2 版では,初版の内容の大幅な改編・アップデートにとどまらず,フロー化学やモデリング・シミュレーションなど,製薬・ファインケミカル業界にも対応する実践的な最新の知見が追加されている.
複雑で高リスクな化学反応を安全にスケールアップするためにはプロセスの熱的特性という概念を理解することが不可欠である.本書はそのための基本的な考え方や理論,化学反応を確実に制御するための技術や方法,プロセスが制御を失うことで発現する潜在反応の特徴や抑止方法などを詳述する.
また,読者が理解度を確認できるよう,各章の終わりには一連の練習問題を多数収載.解答・解説例はウェブサイトのサポートページから閲覧可能である.
本書で習得した内容は,さまざまな状況に応用することを可能にするスキルになるだろうう.