本書は、世界で累計100万部以上を売り上げ、40年以上にわたり読み継がれているコンサルティングの定番書(原書4版)である。
著者ピーター・ブロックは、コンサルタントを「決定権は持たないが、助言や支援を通じて人や組織に影響を与える存在」と定義し、その営みを特別な職業ではなく、人と人との関係性の中に広く存在するものとしてとらえ直す。
本書の特徴は、専門知識や分析手法に依存するのではなく、クライアントとの対等な関係性を基盤に、変化を実行へとつなげるプロセスを体系的に示している点にある。
Ⅰ部 基礎、Ⅱ部 契約 、Ⅲ部 関係構築 、Ⅳ部 発見、Ⅴ部 分析と提案 、Ⅵ部 巻込み・実装、Ⅶ部 総括の7部・21章の構成で、各段階において、人が動かない理由、どうすれば巻き込み・実装が生まれるのかといった、人と人との関係性の構築方法を具体的に描き出す。
特に、専門性だけでは人は動かず、あなたらしい誠実さや率直な対話が信頼に基づいた実行を生むという著者の指摘は、AI時代においていっそう重要性を増している。
本書は、コンサルタントのみならず、社内専門職やマネージャーなど、他者と協働しながら成果を生み出すすべての人にとって、支援の本質を示す一冊である。