「一日中陽気な気分で、周囲の人々との一体感があった。読み書きのほとんどできない人々と人生をすごしたからといって、失ったものはたいしてない。(…)教育があって自分の考えを表現できる人々、議論の達者な人々とすごしていたとしても、どれだけ考えを発展させるのに役立っていたかわからない。」
(本文より)
「君は知識人かとホッファーは言う。ならば君に話すことなどない。知識人の定義がわかりませんと僕は答える。大学で教えています。本を書きます。時には講演に呼ばれたり、年に何度かはテレビでしゃべったりします。それは知識人なのでしょうか。自分で疑っているのか。ならばぎりぎりセーフだ。」
(解説より)
「この惑星において人間は異邦人である、と考えるといつも興奮をおぼえる」
知識人はなぜ大衆と対立するのか。選民思想はどこから生じるのか。沖仲士の哲学者、ホッファーによる思索の結晶。解説・森達也