児童の権利に関する条約が成立して以降、重視されるようになったのは子どもの最善の利益を考慮する事と意見表明権の保障である。これらをキー概念として、本書では、支援者ならびに社会的養護ニーズのある子どもへの長期間にわたるインタビュー調査を基に、意図的支援という関わりによって、子どもがどのように権利を守られ、権利を守る力を体得していくのか、そのプロセス・効果を検証している。また、社会的養護ニーズがあるにもかかわらず公的支援につながらなかった子どもを含めた実態の分析等から、子どもへの権利侵害をするのも「人」であるが、そこからの仕切り直しができるのもまた「人」である事も実証。子どもが自分や他者の権利を守ることができる力を体得するための支援の可視化を試みた一冊。