空き家があっても借りられない時代の居住保障

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商品説明
高齢者・障害者・低所得者・外国籍の人などが住まいを失うと、再び民間賃貸住宅市場で住まいを得ることは難しい。住宅セーフティネット制度などの様々な善後策が講じられているが、それでも不動産会社などは彼らを拒否することが多い。この点を踏まえ、本書では、制度が機能しない要因を分析し、より現実に即した支援方法と制度設計を検討していく。また、当事者・支援者だけでなく不動産会社などの利害関係者や地域住民へのインタビューを通して、「住まいを貸す側」が拒否する理由・立場・論理など分析し、彼らの思いも包含した上で、地域の多様なアクターが能動的に連動して展開できる「居住保障」も構想する。そして「住まい」提供後の生活保障についても合わせて考える。「住まいを確保し、その後の生活を保障する」ための解が掴める一冊。
目次
まえがき

序 章 住まいをめぐる問題――いま何が問題なのか
 1 住まいを確保できない人々
 2 必要とされる「住宅確保要配慮者」への支援
 3 住まいをめぐる7つの論点
 4 本書の目的と構成


 第Ⅰ部 住まいを確保できない現実と課題

第1章 住宅確保要配慮者の住まいの実情
 1 高齢者の生活基盤の現状
 2 障害者の住まいの実態と課題
 3 生活困窮の若者の住まいの実態と課題
 4 児童養護施設退所者の住まいの実態と課題

第2章 住まいは保障されているのか
 1 「居住の権利」について考える
 2 「住まい」は公的に保障されているのか
 3 日本の住宅政策の変遷
 4 民間賃貸住宅市場での排除

第3章 社会福祉領域では住まいをどう提供してきたのか
 1 「住まい」とは何か――生活の場としての福祉施設の問い直し
 2 高齢者福祉施設と住まい
 3 障害者福祉施設と住まい
 4 生活困窮者支援と住まい
 5 社会福祉における「住まい」の課題

第4章 居住支援における「住まい」「福祉」の連携の実態――地方自治体のセクショナリズムの弊害
 1 セクショナリズムとは何か
 2 住宅と福祉の間のセクショナリズム
 3 セクショナリズムを超える取り組み
 4 成功事例からわかるセクショナリズムの乗り越え方


 第Ⅱ部 居住支援には何が必要か

第5章 住まいの困窮化と回復へのプロセスに対する支援――東京都A区における生活困窮支援対象者の事例から
 1 住まいの喪失と回復の経緯をたどる意味
 2 住まいにリスクを抱えた人々を対象とした調査の目的
 3 複雑な要因が絡まる住まい喪失までの経緯
 4 住まいの回復までの経緯と支援内容
 5 特性に応じた支援策の必要性

第6章 住宅確保要配慮者をどう支えるか――相談から転居後の支援課題
 1 住宅確保要配慮者の転居後の生活実態
 2 住宅確保要配慮者の転居後の生活

第7章 居住支援という考え方
 1 居住支援に対する国の政策
 2 国の想定と現場の実態のギャップ
 3 居住支援協議会の期待と役割
 4 居住支援法人への期待と課題
 5 民間団体の実践――不動産会社・社会福祉協議会・NPO法人

第8章 空き家は解決策になりうるのか――「余っているのに貸されない」住宅の現実
 1 空き家の増加と社会的背景
 2 空き家が活用されない5つの障壁
 3 空き家所有者への寄り添い支援
 4 空き家が放置される構造的な理由
 5 自治体レベルでの空き家対策
 6 空き家を住宅確保要配慮者の住まいとするための方法論
 7 「空き家」を一つの方法論にする


終 章 誰もが住まいを持てる社会へ
 1 制度・政策・実践における住まいの課題
 2 住まいの公的保障を問い直す
 3 住まいの保障を実現するために
 4 アクセシビリティ以外の論点の重要性
 5 住まいを支える地域の力―「小さなまなざしと声かけのある関係」
 6 「他者へのまなざし」をいかに作るか

あとがき
参考文献
索  引
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