余裕なき社会を生きる

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商品説明
私たちの社会は、他者に不寛容で、かつ閉塞感に覆われた生きづらい社会に堕していないだろうか。本書では諸個人の様々な困難や苦難を拾い上げ、その実態、現実を描き出すとともに、その背景にある社会の構造的要因を考察する。
目次
序 章 余裕なき不寛容な社会の中で(森岡清志)
 1 本書のめざすこと
 2 「現代における不幸の諸類型」
 3 吉野源三郎『君たちはどう生きるか』
 4 私たちが創り出す社会

本書を読み解くために――用語の解説


 第Ⅰ部 格差と貧困に向き合う

第1章 子どもの貧困と孤立(金澤良太)
 1 子どもの貧困
 2 子どもの孤立
 3 母子世帯の苦境
 4 子どもの貧困・孤立は家族の問題か?

第2章 つながりたい若者たち つながれない若者たち(石田光規)
 1 苦境に立たされる若者
 2 若者に降りかかる経済的な苦境
 3 つながりの貧困――孤立社会への移行
 4 若者たちのこれから

第3章 雇用にみる格差の諸形態(伊藤泰郎)
 1 非正規雇用の増加
 2 非正規雇用の変容
 3 労働時間の現状と働き方改革
 4 おわりに

第4章 ジェンダー格差と女性の貧困(三田泰雅)
 1 女性の貧困
 2 性別役割分業
 3 性別役割分業がもたらす男女の格差
 4 性別職域分離
 5 女性の貧困と今後の課題

第5章 階層の再生産(北川由紀彦)
 1 人生は親次第?
 2 社会移動という考え方
 3 アスピレーションと文化資本

第6章 高齢者の貧困と孤立――累積する有利と不利(原田 謙)
 1 高齢期における貧困
 2 高齢者の独居・孤立の実態
 3 累積的有利・不利
 4 社会的孤立がもたらす不幸

第7章 自己責任論にどう向き合うか(北川由紀彦)
 1 自己責任論の広まり
 2 自己責任論はどのように支持されているのか
 3 自己責任論が強調される社会的文脈


 第Ⅱ部 困難とともに生きる人びと
   
第8章 変わらない男たち 変わらない女たち――民主的な家庭は成立しうるのか(中西泰子)
 1 一番大切なものは「家族」だけれど
 2 労働時間と睡眠時間にみる男女差
 3 「民主的な家庭」の問い直しと模索

第9章 ハラスメントという困難(小山雄一郎)
 1 ハラスメントとは
 2 ハラスメントの場としての学校
 3 職場におけるハラスメント
 4 ハラスメントの背景にあるもの

第10章 外国にルーツをもつ子どもたち(伊藤泰郎)
 1 「外国人」とは誰なのか
 2 多様な人びとからなる「日本人」
 3 外国にルーツをもつ子どもたちの教育
 4 おわりに

第11章 災害被災者を取り巻く4つの困難と疎外(高木竜輔)
 1 はじめに
 2 被災者の4つの困難
 3 復興からの疎外

第12章 隠されていた社会問題を可視化する(北川由紀彦)
 1 「ヤングケアラー」の社会問題化
 2 社会問題は構築される
 3 見えづらい困難を社会問題化する

第13章 他者への冷たいまなざし(小山雄一郎)
 1 多様性の尊重が叫ばれる社会で
 2 子どもと親に対するまなざし
 3 障害者に対するまなざし
 4 人権侵犯としての差別・偏見
 5 弱者・被害者のポジション争いを超えて


 第Ⅲ部 希望のもてない子どもたち・若者たち

第14章 居場所のない子ども・若者(小山弘美)
 1 居場所って何だろう
 2 居場所の危機的状況
 3 「問題」とされる居場所のない子ども・若者
 4 居場所をつくりださなければならない時代

第15章 増加する中高生の自殺(石田光規)
 1 自殺への注目
 2 青少年の自殺の実態
 3 学校の実態と対応
 4 息苦しい学校
 5 閉塞的状況の打破へ
   
第16章 情報社会の中の若者――SNSと相互承認のくびき(辻  泉)
 1 急速に普及した「生活インフラ」としてのSNS
 2 「終わりなき人生ゲーム」としてのSNS
 3 SNSのゆくえ

第17章 結婚できない若者たち(三田泰雅)
 1 結婚できない若者
 2 未婚化の何が問題なのか
 3 なぜ未婚化が起こっているのか
 4 未婚化のゆくえ

第18章 シルバー・デモクラシーと若者の不満(原田 謙)
 1 シルバー・デモクラシーとは何か
 2 現代社会におけるエイジズム
 3 エイジズムに関連する要因
 4 エイジフリー社会を目指して


 第Ⅳ部 それでも未来を見つめる

第19章 学校という制度のゆらぎ(三田泰雅)
 1 「通学」の意味が変わってゆく
 2 学校という空間
 3 学校の社会的機能
 4 ポスト工業社会の教育
 5 教員をめぐる困難
 6 学校制度のゆらぎ

第20章 情報化の進展とモビリティの変化(小山雄一郎)
 1 情報化とモビリティ
 2 情報化を介した対面的行為の再編
 3 空間的移動と情報化
 4 モビリティの変化と社会のゆくえ

第21章 アクティビズムとミュニシパリズム(小山弘美)
 1 アクティビズムへの誘いざない
 2 若い世代の政治への無関心と不信
 3 ポピュリズムの興隆
 4 「われわれはここにいる」自己表出的な運動
 5 地方政治から変える「ミュニシパリズム」の躍動
 6 一人ひとりが参加する・変える

第22章 まちづくりと社会的包摂の実現(小山弘美)
 1 誰しもが困難を抱える時代
 2 こども食堂という潮流
 3 川崎市発日本版子どもにやさしいまちづくり
 4 社会的包摂の実現


終 章 不幸が遍在する社会をどう生きるか(小山雄一郎)

あとがき
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