整数論を幾何からはじめる,数論幾何学の入門書.
数論幾何学は,数の性質と幾何学的対象との深いつながりを探ることで発展してきましたが,依然として抽象的で難しい分野と位置付けられてしまっています.
本書は,基礎的な話題に絞り込んだからこそ,初学者でも本質を深く味わうことができる1冊です.
《本書の特長》
・数論幾何学の魅力的な3つの話題――「リーマン球面」の幾何,「p進数」の数論,それらをつなぐ「相互法則」を1冊にまとめ,丁寧な証明をとおして説明しています.
・必要な予備知識は位相空間論と代数学の初歩のみ.直積位相や準同型定理など,本文で用いられる基本事項は付録でも補っています.
・相互法則の研究において,ガウスやテイトがどのようなアプローチを試みてきたかを,具体例を用いて直観的に説明しています.
【目次】
第I部 有理関数とリーマン球面
第1章 複素平面と多項式
第2章 リーマン球面と有理関数体
第3章 リーマン球面とメビウス変換
第4章 リーマン‐フルビッツの定理
第5章 ヴェイユ相互法則
第II部 有理数とp進数
第6章 体の絶対値
第7章 体の絶対値と位相
第8章 体の完備化
第9章 p進展開とコンパクト性
第10章 ヘンゼルの補題
第11章 p進指数・対数関数
第III部 相互法則
第12章 平方剰余の相互法則
第13章 有理関数体の相互法則
第14章 有理数体の相互法則
付録 代数系と位相の基礎