戦国期の流通と権力・民衆

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戦国大名による戦争の遂行を支える軍事物資の調達や交通網の整備などは、いかに達成されたのか。流通の掌握により富を集積した地域指導者である有徳人層を軸に分析する。東国・南奥羽を舞台に展開した地域の自治と安全保障、自然環境に配慮した開発推進などの様相から有徳人と大名権力との関係に着目。村・町の視座から戦国期社会を捉え直す。
目次
序章 戦国期研究の展開と本書の位置―二十一世紀第一四半期の研究動向を中心に―
 一 中近世移行期論の活況
 二 戦国期研究の新視点―戦争・環境・情報論―
 三 地域社会へのまなざし―戦国期奥羽史の可能性―
 四 本書の構成

第一部 戦国期の有徳人層と流通・地域社会
 第一章 戦国期の有徳人層と地域社会
  はじめに
  一 戦国期の有徳人層と流通システム
  二 有徳人層と戦国大名
  三 有徳人層と在地社会
  おわりに―戦国社会の終焉と有徳人層―
 第二章 戦国期の流通の発達と水陸交通
  はじめに―戦国史を見直す視点としての「戦争」と「流通」―
  一 戦国大名の戦争と物資輸送
  二 伝馬制・浦伝制と水陸交通
  三 戦国期の有徳人と流通
  四 総力戦と物資輸送―国家存亡の危機と総動員体制―
 第三章 戦後期の中間について―流通・村落との関わりから―
  はじめに
  一 有徳人としての中間
  二 村落・検地と中間
  おわりに
 第四章 戦国期の塩をめぐる流通と権力・民衆
  はじめに
  一 塩の生産地と戦国大名
  二 戦国大名領下の塩の流通と商人
  三 塩の流通と戦国大名の塩留
  四 戦国大名領下の塩の利用法
  五 戦国社会を生き抜いた大名たちと近世の塩づくり

第二部 戦国期の流通と自然環境・災害・戦争
 第一章 中世浜松の物流と都市
  はじめに
  一 中世浜松をめぐる交通の諸相
  二 室町期の引間市と土倉
  三 戦国大名今川氏と引間地域
  四 徳川氏の浜松入場と城下町建設
  おわりに
 第二章 中世浜名湖をめぐる災害と交通・地域社会
  はじめに
  一 中世浜名湖周辺地域における交通体系とその変容
  二 浜名湖の交通・城郭をめぐる領主と今川権力
  三 水陸交通の展開と交通の要地宇布見・新居
  おわりに
 第三章 戦国・織豊期の地域開発と社会意識の変化
  はじめに―戦国・織豊期の地域開発と自然環境―
  一 城郭の普請と自然環境
  二 堤・堰と地域開発
  三 戦国から江戸期における環境への社会意識の変化―むすびにかえて―

第三部 戦国期南奥の権力と流通・地域社会
 第一章 政宗登場までの戦国南奥羽史―輝宗期を中心として―
  はじめに
  一 輝宗政権の成立
  二 輝宗の和戦
  三 激変する南奥情勢と輝宗
  おわりに
 第二章 戦国期南奥の政治秩序
  はじめに
  一 戦国期南奥の紛争解決システム(中人制秩序)の形成
  二 戦国期南奥における「無事」の展開
  三 「南奥惣無事体制」の成立と展開
  おわりに
 第三章 戦国期南奥羽の街道・町と商人
  はじめに
  一 戦国時代の南奥羽の街道
  二 戦国時代の南奥羽の町場
  三 街道を行き交う物資・情報と商人
  四 南奥羽の近世化と街道・町・商人

終章 本書の成果と近世社会への展望

初出一覧
あとがき
索引
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