グローバリゼーションの進展により「日本語指導が必要な子どもたち」が増加し、教育行政が見直されるなか、現場ではさまざまな課題が顕在化している。本書では複数言語環境で第二言語として日本語を学ぶJSL(Japanese as a second language)生徒への日本語教育に20年携わった著者が、その実践とJSL生徒の変容を描く。その過程では、「言語重視」か「自己表現重視」か、と二分法的に「書く」教育を捉えていた著者が教育実践を重ねていくうちに教育観が変容し、それらを交差させた教育を実施することになる。変化の激しい21世紀、JSL生徒は自身のライフコースを切り拓くための「ことばの力」をどのように育てていけるのか。年少者日本語教育におけるリテラシー教育実践の展望を説く。